ソラコムのデータ通信サービス「SORACOM Air」の契約回線数が、海外法人を含めて500万回線に達した。そのうち89%を占めるSORACOM IoT SIMは、1枚でマルチキャリアと接続でき、国内外で採用実績がある。
ソラコムは2022年11月15日、データ通信サービス「SORACOM Air」の契約回線数が、海外法人を含めて500万回線に達したと発表した。SORACOM Air for セルラー、Sigfox、LoRaWANを含む。
SORACOM Air for セルラーは、日本国内のNTTドコモ回線やKDDI回線に対応した「特定地域向けIoT SIM」と、世界中で利用できる「SORACOM IoT SIM」を提供している。
500万回線のうち89%を占めるSORACOM IoT SIMは、1枚のSIMでマルチキャリアと接続可能で、低遅延のローミングアクセス、グローバルチームによるユーザーサポート、地域に合わせたサプライチェーン対応などを特徴とする。
プランも豊富で、「plan01s」は150を超える国と地域で280キャリアに対応する。他に、省電力通信「LTE-M」が利用できるグローバル向け「planX3」、NTTドコモ回線、KDDI回線、ソフトバンク回線に対応する国内向け「planX1」も提供し、プラン全体で164の国と地域、319キャリアをカバーする。
量産向けとして組み込み実装可能なチップ型eSIMを提供するほか、従来の4分の1サイズの台紙を使うエコSIMも用意している。
SORACOM IoT SIMは、国内外で採用実績があり、海外では、BeeHeroがミツバチの健康管理や受粉活動の支援に活用している。また、三菱重工業では、プラント自動巡回防爆ロボット「EX ROVR」、操作端末、クラウドがセキュアに相互通信することで、遠隔操作や自動巡回を実行している。
またソラコムは同年11月18日、東京証券取引所へ株式上場申請を行っている。500万回線の達成という節目とともに、経営の独立性や、コーポレート・ガバナンス体制の整備等の一定の準備が整ったと判断し、2020年から進めてきた「スイングバイIPO」の実現に向けて動き出した格好だ。
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