トヨタとBYDが共同開発した「bZ3」が登場、バッテリーはBYD製電動化

トヨタ自動車は2022年10月24日、EV(電気自動車)の「bZシリーズ」で第2弾となる「bZ3」を発表した。

» 2022年10月25日 06時00分 公開
[齊藤由希MONOist]

 トヨタ自動車は2022年10月24日、EV(電気自動車)の「bZシリーズ」で第2弾となる「bZ3」を発表した。

 トヨタとBYD(比亜迪)の合弁会社BYD TOYOTA EV TECHNOLOGY(BTET)と、一汽トヨタで共同開発した。トヨタのEV用プラットフォーム「e-TNGA」に、リン酸鉄リチウム(LFP)を使用したBYDのリチウムイオン電池を搭載している。生産と販売は一汽トヨタで行う。

「bZシリーズ」の第2弾となる「bZ3」を発表した[クリックで拡大] 出所:トヨタ自動車

 BYDとトヨタは、2020年代前半にトヨタブランドによって中国市場へ投入することを目指して、2019年7月にEVの共同開発契約を締結。2019年11月には折半出資でBYD TOYOTA EV TECHNOLOGYの設立を決定し、新会社は2020年春から稼働した。トヨタ本体からデザイン、生産、技術、品質管理など各分野のエンジニアが100人以上参加し、BYDや一汽トヨタの技術者と一体となってbZ3を開発した。

 bZ3は1回の充電で600km以上を走行できる(CLTCモード)。10年後に電池容量90%を保つことを目標に電池の劣化抑制に注力した。トヨタがHEV(ハイブリッド車)で培ってきた電動化技術を生かし、電池構造や冷却システム、制御システム、安全監視システムを設計したという。

 開発コンセプトは「Family Lounge」で、家族や友人と楽しんで過ごせる快適な室内空間を目指した。EV専用パッケージによるロングホイールベースとファストバックのロングキャビンを組み合わせた伸びやかなサイドシルエットとなっている。バンパーのコーナーにあるエアガイドとエアカーテン、フラットなドアハンドル、アルミホイール、リヤバンパー周りで空気抵抗を減らし、Cd値0.218を達成した。

 インテリアには、縦型の大型センターディスプレイにコンソールを一体化させた「デジタルアイランド」を採用した。スマートフォンのワイヤレス充電の他、スマートフォンとマルチメディアとの連携機能も持たせている。エアコン、音楽、トランクの開閉などの操作機能は大型ディスプレイに集約した。音声認識機能も採用している。

bZ3のインテリア[クリックで拡大] 出所:トヨタ自動車
bZ3の諸元値
bZ3 bZ4X
全長 4725mm 4690mm
全幅 1835mm 1860mm
全高 1475mm 1650mm(アンテナ含む)
ホイールベース 2880mm 2850mm
乗車人数 5 5

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