ラピュタロボティクスは「国際物流総合展2022」において、同月に発表した容量75l(リットル)のコンテナに対応可能なピッキングアシストロボット「ラピュタPA-AMR XL」を展示した。
ラピュタロボティクスは「国際物流総合展2022」(2022年9月13〜16日、東京ビッグサイト)において、同月に発表した容量75l(リットル)のコンテナに対応可能なピッキングアシストロボット「ラピュタPA-AMR XL」を展示した。
ラピュタロボティクスは人とAMR(自律移動ロボット)が協働でピッキングを行い、AMRが荷物の搬送を代行し、さらに複数台連携して移動ルートの最適化を図ることで、人の歩行距離削減と生産性の向上を図るソリューションを展開している。
従来の「ラピュタPA-AMR」は最大60lのコンテナが2個搭載可能だったが、ラピュタPA-AMR XLではアパレル業界で広く使用されている75lのコンテナを2個載せることができ、シューズボックスなど大きな商品を扱えるようになった。
開口部は正面を向いており、ピッキングした商品の出し入れやコンテナ内の商品の確認が容易になっている。コンテナをセットするトレーの横幅は調整可能になっている他、トレーに5度の傾斜をつけることでコンテナや商品の落下を防いでいる。スキャナーと操作画面はトレーの上段と下段の間に設置し、誰でも使いやすい構造にした。生産は国内で行う。
床面への工事は必要ないため、既存の倉庫レイアウトは変更せず、現場作業を止めずに少ない初期投資で導入できる。サブスクリプション契約によるサービス提供も可能だ。
ラピュタロボティクス 執行役員の森亮氏は「従来モデルのラピュタPA-AMRは比較的小ぶりなため、シューズやアパレルなどかさばる商品には対応しづらいという声は把握していたが、ラピュタPA-AMRの実運用における機能最適化を優先していた。今回はそれらの声にハードウェアの改修で対応した」と語る。
ラピュタPA-AMRとラピュタPA-AMR XLでは土台となるAMR自体は同じ機体を使い、同じソフトウェアで制御している。そのため、2つのモデルが現場で協働することも可能だ。「スケールが効くような形でラインアップを拡充した。倉庫現場では棚によって扱っている商品のサイズが異なる場合もある。2つのモデルのどちらかに統一したり、使い分けることもできる。顧客にとって選択肢が増えた」(森氏)。
現在、AGF(無人フォークリフト)の開発にも取り組んでいる。「さまざまな工夫は施すが、ハードで差別化せずにソフトで機能的な特徴を生み出すのがわれわれの基本的なコンセプト。ハード部分が変わるとそのためにソフトウェアを作るケースも多いが、われわれは同じソフトウェアを用いることで開発を加速させている」(森氏)。
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