このRTXの後継となるのが、2013年に発表されたRTX64である(図5)。位置付けとしてはズバリ64ビット版対応のRTXとなる。以下にRTXとの違いを挙げておこう。
また後追いのアドオンとして、FA機器などで広く利用されている産業用ネットワークのEtherCATに対応するEtherCAT Master for RTX64や、Machine Vision for Real-time(図6)なども提供されている。
RTX64はプロプライエタリの構造で、もちろんライセンスを購入しないと利用できないし(無償トライアルは用意されている)、サポートも有償ではある。ただ、Windows環境と共存し、それなりのリアルタイム性能が必要なアプリケーションというのはまだまだ存在するし、これを1つのマシンで完結させられるということに得難い価値を見いだせるケースは少なくないだろう。
最近でこそ組み込み機器にArm+Androidという構成が入ることも多くなってきたが、いまだにx86ベースのSOMやSBCが多くラインアップされているというのは、やはりWindowsベースの組み込み機器の出荷量が多いということであり、そこである程度のリアルタイム性が必要になるケースでRTX64は救いになるというわけだ。
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