スズキと日産以外は前年割れ、低水準の2021年5月の生産に届かず自動車メーカー生産動向(2/2 ページ)

» 2022年07月28日 08時00分 公開
[MONOist]
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日産

 スズキとともにグローバル生産でプラスを確保したのが日産だ。5月のグローバル生産は、前年同月比1.7%増の23万1732台と11カ月ぶりにプラスへ転じた。要因は国内生産で、「ノート」の生産回復などにより、同77.9%増の2万6799台と大幅に増加し、9カ月ぶりに前年実績を上回った。伸び率は8社の中で最大だったが、コロナ禍前の2019年5月との比較では半数以下という状況で、本格回復には程遠い。

 海外生産は、前年同月比3.7%減の20万4933台と11カ月連続で減少した。ロックダウンが実施された中国が同12.6%減と3カ月連続のマイナスとなった。北米も同4.2%減で、米国は同6.3%増だったが、メキシコが同12.6%減と振るわない。新型「キャシュカイ」が好調な英国は同234.1%増と3倍超の大きな伸びを見せた。

ホンダ

 ホンダの5月のグローバル生産台数は、前年同月比14.5%減の24万4368台と3カ月連続のマイナス。4月に続き2桁%減となったが、4月の半減からは大きく回復し、8社の順位も日産を上回り3位となった。回復をけん引したのが国内生産で、依然として半導体不足の影響はあったものの、前年5月が稼働停止などで水準が低いこともあり、同57.7%増の3万7285台と2カ月ぶりのプラスとなった。

 一方、海外生産は、前年同月比21.0%減の20万7083台と3カ月連続で減少した。海外生産の減少幅としては8社で最も大きかった。ロックダウンで稼働停止を余儀なくされた中国が同27.1%減と落ち込み、3カ月連続のマイナス。アジアトータルでも同12.8%減と3カ月連続の減少となった。北米も同22.6%減と振るわず、12カ月連続のマイナスだった。

ダイハツ

 大幅に落ち込んだのがダイハツだ。5月のグローバル生産台数は、前年同月比31.9%減の7万2416台と2カ月ぶりに減少し、グローバル生産として8社最大の減少幅となった。要因は国内生産で、同54.5%減の2万8905台と3カ月連続のマイナス。中国からの部品供給難により大阪の本社工場や滋賀工場、ダイハツ九州工場などで相次ぐ稼働停止を余儀なくされた。8社で国内生産が前年比で半数以下となったのはダイハツのみと厳しい様子が伺える。

 一方、海外生産は同1.9%増の4万3511台と10カ月連続でプラスを確保した。マレーシアが好調で、小型車「マイヴィ」などがけん引した。ただ、インドネシアは同4.7%減とマイナスに転じており、これまで続いていた前年のロックダウンに対する反動増は終わりつつある。

三菱自

 三菱自動車の5月のグローバル生産台数は、前年同月比6.2%減の6万4719台と3カ月連続で減少した。要因は海外生産で、同11.9%減の3万9571台と3カ月連続のマイナス。中国はロックダウンの影響で同96.0%減と急減。主要地域の東南アジアは、国によって温度差が大きく、コロナ禍からの反動増が一巡したインドネシアは同28.5%減と大きな落ち込みを見せた一方で、主力拠点のタイは同18.0%増と伸びを見せた。

 国内生産は、「アウトランダーPHEV」の増加などにより、前年同月比4.4%増の2万5148台と6カ月ぶりにプラスへ転じた。

スバル

 SUBARU(スバル)の5月のグローバル生産台数は、前年同月比2.9%減の6万4277台と2カ月ぶりに前年実績を下回った。唯一の海外拠点である米国生産が半導体不足などの影響により、4月の大幅プラスから一転、同15.4%減の2万4154台と3カ月ぶりのマイナスへ転じた。

 国内生産は、前年同月比6.5%増の4万123台と2カ月連続で増加した。国内では1.8リットルエンジン「CB18」の不具合により、4月から同エンジンを搭載する「レヴォーグ」「フォレスター」「アウトバック」の生産を停止している。ただ、輸出向けなどへ生産車種を切り替えたことで台数を確保した。

マツダ

 厳しい状況が続いているのがマツダだ。5月のグローバル生産台数は、前年同月比23.4%減の5万8327台と11カ月連続で減少した。8社の順位もスバルや三菱自を下回り最下位だった。主力の国内生産は同30.2%減の3万4651台と11カ月連続のマイナス。中国のロックダウンの影響で部品調達に支障をきたし、広島工場と防府工場で稼働停止を実施したため。車種別では「CX-5」が同15.9%減、「CX-9」が同34.7%減と大幅減となったが、2021年10月より防府工場でも生産を開始した「CX-30」は同42.1%増と大きな伸びを見せた。

 海外生産も、前年同月比10.6%減の2万3676台と振るわず、3カ月連続のマイナスだった。中国がロックダウンや半導体不足により同17.5%減と、3カ月連続で減少。メキシコも12日間の稼働停止により同31.8%減と大きく減らした。ただ、1月から操業開始した米国工場で1681台生産したことで、北米トータルでは同15.6%減となり、3カ月連続のマイナスだった。タイは「マツダ2」の増産などにより、同18.9%増とプラスを確保した。

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