それでは、Si5351Aが送ってきたデジタル信号に、送信側が意図した符号が載っていることを検証します。ここではPCとRTL-SDRを用います。PCでは、フリーソフトウェアの「SDR#」をインストールします。このソフトウェアからRTL-SDRをつなげて利用できることを前提として話を進めていきます。
手順としては、SDR#で受信した信号をオーディオファイル(WAV)として保存し、それを復調プログラムで符号化します。以下の図6はSDR#がSi5351Aの信号を受信したときのものです。
30MHzあたりをUSB(Upper Side Band)モードで受信しています。帯域幅(Bandwidth)は2kHz前後です。これを、SDR#の録音機能を使ってwavファイルで保存します。録音時間は1秒もあれば十分です。ファイルはsdrsharp.exeがあるフォルダに保存されます。そしてこのWAVファイルを、スペクトル表示が可能な音声編集ソフトウェアでピーク周波数を確認し、フォーマット変換を行います。復調プログラム「psk31.py」はこちらのGitHubにあります。一緒に置いてある「README.md」を見てプログラムの変数などを適切に設定してください。
図7は、復調プログラムが出力したCSVをグラフ化したものです。0と1が等時間で繰り返されていることが確認できます。これは送信側のプログラムで生成した信号とも合致します。
データシートを眺めていると本来のデバイスの用途以外の使い方を思い付くものですね。次回も電波(RF)に関わるデバイスを紹介したいと思います。お楽しみに!
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