日本電産は2022年6月7日、半導体ソリューションセンターに関する説明会を開いた。同センター 所長の大村隆司氏(日本電産 執行役員 副CTO)が出席し、同センターの役割や狙いについて説明した。
日本電産は2022年6月7日、半導体ソリューションセンターに関する説明会を開いた。同センター 所長の大村隆司氏(日本電産 執行役員 副CTO)が出席し、同センターの役割や狙いについて説明した。
同社は2022年5月16日、研究拠点である中央モーター基礎技術研究所(神奈川県川崎市)内に半導体ソリューションセンターを設立した。事業内容は、「半導体メーカーとの強固なパートナーシップの構築」「地政学リスクなどに備えたサステナブルな半導体サプライチェーンの確立」「半導体とモーターのシナジーによる高付加価値ソリューションの提供」の3つだ。
半導体を取り巻く環境は、世界的な需要拡大やコロナ禍の影響などによってこれまで以上に見通しづらい状態が続いている。半導体ソリューションセンターを通じて、半導体の購買を技術面でサポートし、あらゆるリスクに対応できる半導体サプライチェーンを確立、製品の安定した生産と供給を実現する。
さらに、半導体の「内製」によって製品の高付加価値化を図る。モーターに遠隔制御やIoT(モノのインターネット)化に対応した小型コンピュータを内蔵する「インテリジェントモーター」を、E-Axleなど車載用の他、製造、エネルギー、オフィス、家庭といったさまざまな領域で展開していく考えだ。インテリジェントモーターは日本電産が売上高10兆円を達成する上で不可欠だ。
大村氏は、3つの段階を踏んでインテリジェントモーターを実現すると説明した。まずは現在使用している半導体の安定確保だ。車載用では、日本電産の車載事業本部の他、日本電産モビリティ(旧オムロン オートモーティブエレクトロニクス)や日本電産エレシス(旧ホンダエレシス)、日本電産トーソクが連携した集中購買を推進する。
「現在はなかなか集中購買ができていないが、日本電産グループの売り上げは客観的に見ても順調に伸びており、伸び方も速い。シェアも大きく伸ばしている。この数字の大きさは集中購買で重要になる」(大村氏)
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