日本精工(NSK)は2022年5月12日、ドイツのティッセンクルップと合弁会社設立に関する基本合意書を締結したと発表した。2022年度中に最終契約を締結することを目指す。両社の自動車用ステアリング事業で協力して、スケールメリットの創出や投資の分担などでシナジーを創出し、プレゼンス向上につなげる。
日本精工(NSK)は2022年5月12日、ドイツのティッセンクルップと合弁会社設立に関する基本合意書を締結したと発表した。2022年度中に最終契約を締結することを目指す。両社の自動車用ステアリング事業で協力して、スケールメリットの創出や投資の分担などでシナジーを創出し、プレゼンス向上につなげる。ステアリング事業の分社化や統合は行わず、既存の取引への対応に影響はないとしている。
出資比率は今後議論するが、ティッセンクルップが過半数を出資する。両社のステアリング事業の規模は、ティッセンクルップが約20億ユーロ(約2700億円)、NSKが約1500億円となっている。
中・小型車向けのコラムアシストEPS(電動パワーステアリング)を得意とするNSKと、中・大型車向けのラックアシストEPSに強いティッセンクルップが協力することで、あらゆるタイプのステアリングシステムをそろえることを狙う。製品タイプだけでなく、顧客や地域も補完し合えるという。
ティッセンクルップは現在、特定のパワートレインに依存しないシャシー技術への投資に注力している。NSKは2016〜2018年度の中期経営計画において、次の成長への種まきとしてラックアシストEPSの自社開発をテーマに挙げていた。また、2019〜2021年度の中計ではステアリング事業の再成長に向けて、製品ラインアップの拡充やアライアンスの活用に取り組む方針だった。
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