成長分野の新製品開発に向け、高機能材製造会社がセラミック事業を取得製造マネジメントニュース

日揮ホールディングスの連結子会社である日本ファインセラミックスは、昭和電工マテリアルズのセラミック事業の譲受に関する契約を締結した。半導体や次世代自動車などでの新製品開発につなげる。

» 2022年01月21日 14時00分 公開
[MONOist]

 日揮ホールディングスは2022年1月11日、連結子会社で高機能材製造事業会社の日本ファインセラミックスが、昭和電工マテリアルズのセラミック事業を取得することを発表した。2021年12月28日付で、事業譲受に関する契約を締結した。

 日本ファインセラミックスは、同社グループの重点戦略の1つとなる、高機能材製造事業を担っている。炭化ケイ素や窒化ケイ素などのファインセラミックス、金属複合材料(MMC)、高速通信用薄膜回路基板などを製造、販売しており、パワー半導体用高熱伝導窒化ケイ素基板事業にも力を入れている。

 昭和電工マテリアルズは、産業機械など向けに、高密度炭化ケイ素セラミックスやアルミナセラミックス、ジルコニア強化アルミナセラミックスを提供。自動車エンジン冷却水ポンプシールや、精密位置決め部品などに活用されている。

 今回、日本ファインセラミックスは、自社が保有する非酸化物系セラミックス材料と加工技術に、昭和電工マテリアルズの量産技術、材料技術を組み合わせることで、半導体や次世代自動車など成長分野における新製品開発の可能性が高まると判断。同事業の譲受に関する契約締結を決定した。

 今後、昭和電工マテリアルズは、2022年3月をめどに100%子会社を新設し、同年7月1日付で同事業を承継させる。その新会社の全株式を、同日付で日本ファインセラミックスが譲り受ける予定だ。

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