パナソニック プロダクションエンジニアリング(PPE)は、パナソニック マニュファクチャリングイノベーション本部が開発した植物由来のセルロースファイバー(CeF)を55%の高濃度で樹脂に混ぜ込んだ成形材料「kinari」のサンプル販売を2022年1月から開始することを発表した。
パナソニック プロダクションエンジニアリング(PPE)は2021年12月1日、パナソニック マニュファクチャリングイノベーション本部が開発した植物由来のセルロースファイバー(CeF:Cellulose Fiber)を55%の高濃度で樹脂(ポリプロピレン)に混ぜ込んだ成形材料「kinari」のサンプル販売を2022年1月から開始することを発表した。
パナソニック マニュファクチャリングイノベーション本部では、2015年からサーキュラーエコノミー(循環型経済)に対応するエコマテリアル開発の取り組みを推進。2019年7月には、業界に先駆けて、CeFを55%以上樹脂に混ぜ込む複合加工技術と、乳白色の成形材料の生成を可能にする混練技術の開発に成功している。
さらに、2021年2月には、CeFを70%の高濃度で樹脂と複合化する技術を確立し、新たな金型構造や成形プロセスの最適化と組み合わせることで、薄肉成形加工や着色剤なしでの木質感の再現など、CeFを活用した材料開発を加速させている。
今回、CeF含有量55%の成形材料について、試作検証を終え、月10t(トン)の材料供給体制にめどが付いたことから、より多くの商材での活用と環境貢献を目的に、kinariのサンプル販売を開始するに至った。これに併せて、金型や成形プロセスなどの生産財についても要望に応じて提供する。
高濃度CeF成形材料の適用先としては、その特長と優位性を生かした家電筐体や車載機構/内装部材、高強度とデザイン性を生かしたハウジング内装部材、大物家電外装や美容家電、服飾衣料品や日用品、また飲料/食品容器などへの展開を見込む。
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