「3DEXPERIENCE WORLD JAPAN 2021」の基調講演に、ソリッドワークス・ジャパンの大坪陽介氏が登壇。「リモート設計環境の理想!? SOLIDWORKS×3DEXPERIENCEの設計から製造までを追ってみた!」と題し、SOLIDWORKS Japan User Groupのリーダー9人が実際に取り組んだ、SOLIDWORKSおよび3DEXPERIENCEプラットフォームを活用したキックボード開発プロジェクトの模様を紹介した。
3次元設計ソリューション「SOLIDWORKS」の年次ユーザーイベント「3DEXPERIENCE WORLD JAPAN 2021」(ライブ配信:2021年11月16、17日/オンデマンド配信:同年11月16日〜12月3日)の基調講演に、ソリッドワークス・ジャパンの大坪陽介氏が登壇。「リモート設計環境の理想!? SOLIDWORKS×3DEXPERIENCEの設計から製造までを追ってみた!」と題し、SOLIDWORKSユーザー会「SOLIDWORKS Japan User Group(SWJUG)」のリーダー9人が実際に取り組んだ、SOLIDWORKSおよび3DEXPERIENCEプラットフォームを活用した2人乗りキックボード開発プロジェクトの模様をドキュメンタリー風に紹介した。
リモートワークが当たり前となりつつある昨今、SOLIDWORKSと3DEXPERIENCEプラットフォームの活用は、理想的なリモート設計環境/コラボレーション開発ツールとしてどこまで機能するのかを身をもって検証すべく、SWJUGのリーダー9人がそれぞれ、クライアント(開発依頼主)、プロジェクトリーダー、設計者、開発担当者、オブザーバー、加工業者などの役割を担い、仮想の製品開発プロジェクトに取り組んだ。
クライアントからの依頼内容(開発要求仕様)は、既存のキックボードを改造して、“2人乗り仕様”にカスタムすること。この開発プロジェクトを「キックボードプロジェクト」と名付け、納品時を除き、対面で一度も会うことなく完全オンラインで、企画・設計から生産・製造までを実施。それぞれ勤務先や勤務地(新潟県、富山県、長野県、東京都、静岡県、岐阜県、愛知県、兵庫県)も異なる9人が、本業をこなしながら合間の時間を使って3カ月という短期間で実物を完成させた。
キックボードプロジェクトがスタートしたのは2021年7月のことで、開発物の決定に始まり、構想設計、デザインレビュー1、詳細設計、解析、デザインレビュー2、顧客デザインレビューを経て、発注、加工、製造、組み立てまでを実施した(完成が同年9月末)。
ちなみに、キックボードプロジェクトのメンバーのほとんどがSOLIDWORKSの認定資格「CSWP(Certified SOLIDWORKS Professional)」を所有しており、手足のようにSOLIDWORKSを操作できる。今回、SOLIDWORKSをクラウドの3DEXPERIENCEプラットフォームに接続した環境でプロジェクトを実施した。
講演では、実際の作業工程を「開発物決定まで」「オンラインコラボ設計」「PDC(Plan、Do、Check)」の3つに分けて紹介。コロナ禍ということもあり対面でクライアントとのミーティングが実施できない状況の中、オンラインでどのように開発要求をまとめて決定していくか。離れた場所にいる複数のプロジェクトメンバーとどのようにやりとしして設計開発を進めていくのか。そして、リモート環境においてどのようにPDCのサイクルを回していくのかがポイントになるという。
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