ET & IoT 2021 特集
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» 2021年11月18日 07時30分 公開

消費電力10mW以下のエッジAIマイコン、ReRAM上のメモリコンピューティングで実現ET&IoT 2021

ヌヴォトン・テクノロジージャパンは、「ET&IoT 2021」において、メモリコンピューティング技術を用いたエッジAI(人工知能)マイコンを披露した。ReRAM上でAIの推論処理を行うことにより、消費電力を約10mWに抑えるとともに、AI推論エンジンのコード量も約10分の1に圧縮できるという。

[朴尚洙,MONOist]

 ヌヴォトン・テクノロジージャパンは、「ET&IoT 2021」(2021年11月17〜19日、パシフィコ横浜)において、メモリコンピューティング技術を用いたエッジAI(人工知能)マイコンを披露した。ReRAM(抵抗変化型メモリ)上でAIの推論処理を行うことにより、消費電力を約10mWに抑えるとともに、AI推論エンジンのメモリ使用量も約10分の1に圧縮できるという。2022年度内に、Armの「Cortex-M」コアとReRAM、周辺回路などを1チップに集積したサンプルの提供を行えるようにしたい考えだ。

メモリコンピューティング技術を用いたエッジAIマイコンのイメージ メモリコンピューティング技術を用いたエッジAIマイコンのイメージ[クリックで拡大] 出所:ヌヴォトン・テクノロジージャパン

 抵抗変化素子を用いる不揮発メモリであるReRAMは、1個のメモリセル上で抵抗値を調整することにより複数の階調を作り出せる。この特徴を利用することで、センサーなどが出力する時系列データを対象とした多入力のアナログ積和演算が求められる全結合ニューラルネットワーク(FCN)に基づくAI推論アルゴリズムを低消費電力で実行できるようになる。「通常のArmマイコンなどであれば消費電力が100mW以上になるAI推論アルゴリズムも、ReRAM上で実行すれば10mW以下に抑えられる。同様にメモリ使用量も10分の1以下にできる」(ヌヴォトンの説明員)という。

 展示では、マイコンとReRAMを別々のチップで構成する評価基板を用いて、心電データを用いて個人を特定するデモと、救急車などの緊急車両接近音の早期検知デモを披露した。

心電データを用いて個人を特定するデモ緊急車両接近音の早期検知デモ (左)心電データを用いて個人を特定するデモ。手に持っているデバイスで心電データを取得してエッジAIマイコンで個人を特定。Wi-FiでPCに心電データと特定結果を送信し、ディスプレイに表示している。展示では心電データを学習した3人の説明員について個人を特定できるようになっていた。(右)緊急車両接近音の早期検知デモ。接近中などの状況も判別できる[クリックで拡大]

 なお、1チップ化する場合のプロセッサコアとしては「Cortex-M3」もしくは「Cortex-M4」を想定している。「今後はエッジAIマイコンに対する顧客のニーズ探索を進めて、緊急車両接近音の早期検知デモの音声処理に用いているDSPをはじめ、周辺機能の検討を進めていきたい」(同説明員)としている。

現時点では、マイコンとReRAMを別々のチップで構成する評価基板を提供している 現時点では、マイコンとReRAMを別々のチップで構成する評価基板を提供している[クリックで拡大]

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