2021年度グッドデザイン賞は過去最多、分身ロボ「OriHime」や3D都市「PLATEAU」などが大賞候補にデザインの力(2/2 ページ)

» 2021年10月21日 08時30分 公開
[八木沢篤MONOist]
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最終プレゼンテーション審査に臨むファイナリスト(5件)

 そして、このうち2021年度グッドデザイン大賞候補として選出され、同年11月2日の最終プレゼンテーション審査に臨むのは、

  • 富士フイルムの移動型X線透視撮影装置「FUJIFILM DR CALNEO CROSS
  • 黒岩構造設計事ム所の小さくても地域の備えとなる災害支援住宅「神水公衆浴場
  • 国土交通省都市局 都市政策課の3D都市モデル「PLATEAU[プラトー]
  • オリィ研究所の「遠隔勤務来店が可能な『分身ロボットカフェDAWN ver.β』と分身ロボットOriHime
  • Hair O'right Internationalの「The best sustainability-oriented organizational adaptation to climate change

の5件となった。

「2021年度グッドデザイン大賞」候補として選出された5件 「2021年度グッドデザイン大賞」候補として選出された5件[クリックで拡大] 出所:日本デザイン振興会

 2021年度グッドデザイン賞 審査委員長を務めた安次富隆氏は、「今回の結果を俯瞰して、あらためて驚いたのは、われわれがテーマに掲げた『希求と交動』をいち早く実践しているグッドデザインが多数見られたことだ。人や社会、環境を構成するコミュニケーションやサービス、プロダクト、建築などを互いにつなげる“接続性”を強化、拡張、増幅することで、行動が制限された世の中をより良くしようとするものが目立った」と感想を述べる。

 同じく、2021年度グッドデザイン賞 審査副委員長の齋藤精一氏は「デザインの“自分ごと化”というのが今年は強く感じられた。単に目標を作るだけではなく、そこに向かって何かしらのアクションを起こしていく、一歩を踏み出していくということが、今の時代には必要であり、さまざまなデザインを通じてそれを感じることができた」と審査を振り返る。

2021年度グッドデザイン賞 審査委員長を務めた安次富隆氏(写真右)と、同 審査副委員長の齋藤精一氏(写真左) 2021年度グッドデザイン賞 審査委員長を務めた安次富隆氏(写真右)と、同 審査副委員長の齋藤精一氏(写真左)[クリックで拡大]

オンラインとリアルで「2021年度グッドデザイン賞」を紹介

 日本デザイン振興会は2021年10月20日〜11月21日まで、2021年度グッドデザイン賞を特別Webサイトと実会場(東京ミッドタウン・デザインハブ他)で紹介するイベント「GOOD DESIGN SHOW 2021」を開始する。

 特別Webサイトでは受賞した1608件の情報などを公開する他、同年11月2日に行われる最終プレゼンテーション審査のアーカイブの公開や多彩なゲストを招いたオンライントークセッションなども行う。同時に、実会場でグッドデザイン・ベスト100を紹介する展示会「GOOD DESIGN EXHIBITION 2021」なども開催する。

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