日本デザイン振興会は「2021年度グッドデザイン賞」受賞記者発表会をオンラインで開催した。今回は、過去最多となる1608件がグッドデザイン賞を受賞。併せて、高い評価を受けた100件のプロダクトやサービスなどに贈られる「グッドデザイン・ベスト100」が決定した他、さらにその中から「グッドデザイン金賞」「グッドフォーカス賞」が選ばれた。
日本デザイン振興会は2021年10月20日、「2021年度グッドデザイン賞」受賞記者発表会をオンラインで開催した。
2021年度グッドデザイン賞のテーマには、“人や社会、自然がこいねがう気持ち(希求)を交感させながら、新しい未来を創るために共に動くこと(交動)が求められている”という、現在の社会情勢や環境を踏まえて「希求と交動」が掲げられている。
応募受付期間は同年4月1日〜5月26日で、最終的に過去最多となる5835件(前年度は4769件)ものプロダクトやサービスなどが集まった。その後、国内外のデザイナーや建築家、専門家など88人が審査委員として、1次、2次審査を行い、2021年度グッドデザイン賞受賞対象を選出した。受賞件数は、過去最多の1608件(前年度比213件増)で、受賞企業数も前年度比127社増の1101社となった。なお、この中には、海外デザイン賞連携による受賞36件が含まれる。また、長年にわたり人々から支持され続けてきた商品などのデザインに贈られる「グッドデザイン・ロングライフデザイン賞」(22件)の受賞結果も発表された。
さらに、2021年度グッドデザイン賞に選ばれた1608件の受賞対象の中で、独自性、提案性、審美性、完成度などの面において、特に優れたもの100件に贈られる「グッドデザイン・ベスト100」が選出され、その中から特別賞として「グッドデザイン金賞」(20件)、「グッドフォーカス賞」(12件)が選ばれた。
同年11月2日には、グッドデザイン金賞の中から選出された5件のファイナリスト(大賞候補)による最終プレゼンテーション審査が実施され、「2021年度グッドデザイン大賞」(1件)を決定する。
グッドデザイン金賞(20件)には、ミヤゲンの使い捨て長袖プラスチックガウン「easy脱着ガウン」、富士フイルムの移動型X線透視撮影装置「FUJIFILM DR CALNEO CROSS」、大原鉄工所の雪上車「NAVi(開発コード)」、黒岩構造設計事ム所の小さくても地域の備えとなる災害支援住宅「神水公衆浴場」、磯野商会の「ジョンソンタウン」、きたもっくの「浅間北麓の地域資源の価値化とキャンプ場等の場づくりを軸にした循環型地域未来創造事業」、Hair O'right Internationalの「The best sustainability-oriented organizational adaptation to climate change」、Goodbaby Child Productsの超小型折りたたみ式ベビーカー「POCKIT GO」、Magis Japanのモジュール式ソファ「マジス コスチューム」、スズキの活動支援モビリティ「クーポ」、コクヨの都市におけるセンターオフィスの再定義「THE CAMPUS」、オーセンティックジャパンの会員制捜索ヘリサービス「ココヘリ」、Taitung Countyの「Taitung Slow Food Festival」、One-Fortyの「Book & Host Project for Migrants」、ソニー・インタラクティブエンタテインメントの「PlayStation 5」、オズモーターズのコンバートEV(電気自動車)「OZ MOTORS EV CONVERSION」、NEXT Logistics Japanの「社会課題を解決するNLJ幹線輸送シェアリングスキーム」、奄美イノベーションの高級ヴィラリゾート施設「伝泊 The Beachfront MIJORA」、国土交通省都市局 都市政策課の3D都市モデル「PLATEAU[プラトー]」、オリィ研究所の「遠隔勤務来店が可能な『分身ロボットカフェDAWN ver.β』と分身ロボットOriHime」が選ばれた。
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