ispaceとJAXAは、「超小型ロボットシステムの月面輸送・運用・データ取得」契約を締結した。2022年に実施予定の民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」のミッションで、同社のランダーによりJAXAの変形型月面ロボットを月に輸送する。
ispaceは2021年5月27日、「超小型ロボットシステムの月面輸送・運用・データ取得」契約を宇宙航空研究開発機構(JAXA)と締結したと発表した。
この契約に基づき、ispaceが運営する民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」の2022年実行予定のミッションで、同社のランダー(月着陸船)を用いてJAXAの変形型月面ロボットを月に輸送する。また、月面探査時の月の画像やテレメトリーなどのデータ提供、通信も担当する。
JAXAの変形型月面ロボットは直径約80mmで、タカラトミー、ソニーグループ、同志社大学と共同で開発。月面に着陸後は、走行用の形状に変形する。
ispaceでは、2020年8月に月面データ事業「Blueprint Moon」を発表している。同契約は、この事業で初めて公表する契約の1つとなる。なお、今回のミッションでispaceが取得するデータは、JAXAが研究を進めている有人与圧ローバーの自動運転技術や走行技術の設計精度向上に使用される予定だ。
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