Linux用ビルドツールの対応製品を追加、「RL78」に対応 : 組み込み開発ニュース
IARシステムズは、同社のLinux用ビルドツール「IAR Build Tools for Linux」が、ルネサス エレクトロニクスのマイクロコントローラー「RL78」ファミリーに対応したと発表した。開発からビルド、テストまでのプロセスを効率化する。
IARシステムズ(IAR Systems)は2021年5月20日、同社のLinux用ビルドツール「IAR Build Tools for Linux」が、ルネサス エレクトロニクスのマイクロコントローラー「RL78」ファミリーに対応したと発表した。
同ツールは、同社の開発ツールチェーン「IAR Embedded Workbench」をベースとしたもので、開発からビルドおよびテストに至るまでのプロセスを自動化する。既にArmやRISC-V、ルネサス エレクトロニクスの「RH850」「RX」に対応しており、今回新たに、RL78をLinuxベースのフレームワークで利用可能にした。
同ツールは、「CMake」「Ninja」などの異なるビルドシステムにも容易に統合できるほか、コマンドラインビルドのユーティリティー「IARBuild」により、ビルドを効率化する。さらに、「Jenkins」「Bamboo」といった継続的インテグレーションエンジンや各種Dockerコンテナとも統合できる。
静的解析ツール「C-STAT」を搭載しており、開発からテストまでの各段階でコード品質を確保できる。C-STATは、コードが「MISRA C:2012」「MISRA C++:2008」「MISRA C:2004」といった業界規格に適合していることを確認し、「CERT C」や「Common Weakness Enumeration(CWE)」に基づいてコードの欠陥やバグ、セキュリティの脆弱(ぜいじゃく)性を検出する。
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