SUBARU(スバル)は2021年4月5日、半導体の供給不足に伴う国内の生産調整の予定を発表した。
SUBARU(スバル)は2021年4月5日、半導体の供給不足に伴う国内の生産調整の予定を発表した。
生産調整の対象となるのは、完成車生産を担う群馬製作所の矢島工場(群馬県太田市)だ。4月10〜27日の間の13稼働日で操業を停止する。4月21日から一部ラインで生産を再開する予定だが、4月28日〜5月9日は長期連休となる。5月10日から矢島工場の全てのラインで生産を再開する。矢島工場以外は操業を継続する。連結業績への影響は現時点では不明だとしている。
スバルは日系自動車メーカーの中では半導体の供給不足の影響が比較的大きい。2021年2月時点では、同年1〜3月の生産台数は4万8000台のマイナスとなる見通しを示している。2021年2月の生産台数は国内が前年同月比34.2%減の3万8137台、海外生産は同27.3%減の2万4234台と大きく減少している。なお、スバルの2020年2月の生産実績は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受ける直前で4カ月連続のプラスを達成。海外生産は2月としては過去最高を更新していた。
スバルは半導体供給不足の影響が他社よりも大きく出ている要因について、主力製品が電子制御を多用するC、Dセグメントであり、複数の製品で共通して使用する部品も多いことを挙げている。
半導体の供給不足が解消する時期について、2021年2月上旬の時点では複数の自動車メーカーが2021年夏と見込んでいたが、供給不足の解消時期を遅らせかねない事象が相次いで発生している。
2021年2月中旬の寒波で米国テキサス州に拠点を持つInfineon Technologies(インフィニオン)とNXP Semiconductorsの操業がストップ、復旧に1カ月を要した。生産量は段階的に操業停止前に戻すとしている。さらに、3月末にはルネサスエレクトロニクスの那珂工場(茨城県ひたちなか市)で火災が発生。4月下旬には生産を再開する計画だが、火災前の水準に出荷量が回復するのは早くても6月末となる見通しだ。
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