NTTコミュニケーションズは2021年同年3月31日から提供する「ローカル5Gサービス」について説明。ローカル5Gの環境構築に必要となる導入コンサルティングから運用の支援をワンストップで行う。クラウド5Gコアを活用するなどして月額利用型サービスとしての提供を実現。製造業の工場向けを中心に、2025年までに500システムの納入を目指す。
NTTコミュニケーションズは2021年3月30日、オンラインで会見を開き、同年3月31日から提供する「ローカル5Gサービス」について説明した。同サービスでは、同社とNTTグループの知見を生かし、ローカル5Gの環境構築に必要となる導入コンサルティングから免許取得、機器構築、運用の支援をワンストップで行う。クラウド5Gコアを活用するなどして月額利用型サービスとしての提供を実現しており、PoC(概念実証)の段階での小規模導入から本格導入までスケーラブルに対応できるとしている。サービスの月額利用料は150万円から。製造業の工場向けを中心に、2025年までに500システムの納入を目指す。
同社のローカル5Gサービスは、大まかに「ローカル5Gネットワーク」「マネージドサービス」「Smart Data Platform」の3つに分けられる。
1つ目のローカル5Gネットワークでは、クラウド型5コアを用いることで、顧客の利用規模に応じた月額課金での利用が可能になっている。特にPoCなどのスモールスタートに最適だ。また、2020年12月から国内で利用可能になった6GHz以下のサブ6となる4.5GHz帯と、通信の制御にも5Gを用いるSA(Stand Alone)方式を用いることで、設備コストを抑えながら、本来の5Gネットワークの強みを生かせるようにしている。また、NTTコミュニケーションズがこれまで手掛けてきたローカル5Gの実証実験のノウハウに加えて、グループ会社のNTTドコモが提供する「ローカル5G構築支援サービス」を活用し、キャリアグレードの高品質なエリア構築を実現した。
2つ目のマネージドサービスは「導入コンサルティング」「免許申請」「ネットワーク構築・保守」から成る。ここでもNTTドコモと連携する他、手間のかかる免許申請や無線従事者専任の代行が可能で、保守運用でも制御用回線も含めたエンドツーエンドの監視や24時間365日稼働のサービスデスクによる対応を提供している。
3つ目のSmart Data Platformは、企業のデータ利活用に必要な全ての機能をワンストップで利用できるプラットフォームだ。データ収集のプロセスの中にローカル5Gが組み込まれており、データの蓄積や管理分析、利活用の機能が豊富なので、顧客が導入したローカル5Gを起点に顧客のDX(デジタルトランスフォーメーション)に向けた活動に役立てられる。
なお、今回のローカル5Gサービスの導入期間は4〜6カ月が目安になる。また、先述のサービスの月額利用料以外に初期導入費用も発生するが「数千万円の前半(2000万〜5000万円未満)が必要になる」(NTTコミュニケーションズ)としている。
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