機械メーカーのグローバル展開を支援、米国産業用制御盤規格「UL508A」認証登録:FAニュース
IDECファクトリーソリューションズは、米国の産業用制御盤規格「UL 508A」の認証メーカーとして登録を完了した。登録により、制御盤に「UL 508A Listed」ラベルを貼付できるようになり、電気的要求事項への指摘リスクを大きく減らせる。
IDECは2021年1月12日、グループ会社のIDECファクトリーソリューションズが米国の産業用制御盤規格「UL 508A」の認証メーカーとして登録を完了したと発表した。登録は2020年8月に終え、同年11月から認証製品を出荷している。
認証メーカー登録したことで、IDECファクトリーソリューションズが設計、製造する制御盤に、自社で「UL 508A Listed」ラベルを貼付できるようになる。
認証ラベルが貼られた制御盤は、その製品が安全である証を前面に表示できるため、米国市場で装置を流通させる際、装置稼働前の制御盤への検査項目が大幅に減免され、電気的要求事項への指摘リスクが減る。指摘が減ることにより、要求に適合するための改造に必要な金銭的、時間的コストも削減できる。
製品に貼付された認証ラベル 出典:IDEC
機械装置メーカーが、製品をグローバルに展開する際には、規格への適合が課題となる。特に米国市場向けの機械装置は、短絡火災が起きないよう大きな短絡電流値にも耐えられる電気設計を要求されるため、日本の機械装置メーカーの多くが対応に苦慮しているという。IDECファクトリーソリューションズは、北米、欧州をはじめとする世界市場向けの機械装置について、安全要求に関するコンサルティングや技術サポートも提供する。
- 協働ロボットはコロナ禍の人作業を補う手段となり得るか
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による混乱は2021年も続きそうな兆しを見せている。製造現場でも人の密集や密閉空間による作業が制限される中、これらを回避するために人作業の一部を代替する用途で期待を集めているのが協働ロボットの活用だ。2021年はコロナ禍による働き方改革も含め、製造現場での協働ロボット活用がさらに加速する見込みだ。
- 協働ロボットの安全評価をどう考えるか、「安全」で売るロボットSIの取り組み
労働人口減少やCOVID-19の影響から製造現場の人作業の置き換えで注目を集めているのが協働ロボットである。しかし、協働ロボットの導入にはさまざまな課題があり普及拡大は容易ではない状況だ。協働ロボットの動向と課題点について、協働ロボット専門のシステムインテグレーションを展開しているIDECファクトリーソリューションズ 取締役でロボットシステム部部長の鈴木正敏氏に話を聞いた。
- 世界に羽ばたく日本発の安全資格「セーフティアセッサ資格認証制度」とは?
注意を払っていても発生する事故――。製造業にとって工場やそこで使用する機械の安全性は避けては通れない大きなテーマである。こうした事故を防ぎ「安全な機械」を設計する日本発の資格制度が「セーフティアセッサ資格認証制度」である。本稿では、セーフティアセッサ資格制度の概要について紹介する。
- 協働ロボット普及のカギは「用途別パッケージ」、2020年は“第3の道”にも期待
人口減少が加速する中、製造現場でも人手不足が深刻化している。その中で期待を集めているのがロボットの活用だ。特に協働ロボットの普及により人と同一空間を活用し新たな用途開拓が進んでいる。2020年はこれらの技術進化による普及が本格的に進む一方で、「人」との親和性をさらに高めた“第3の道”の登場に期待が集まっている。
- 人手不足対策で完全自動化は逆効果、人とロボットの協力をどのように切り開くか
人手不足に苦しむ中で、工場でもあらためて自動化領域の拡大への挑戦が進んでいる。その中で導入が拡大しているのがロボットである。AIなどの先進技術と組み合わせ、ロボットを活用した“自律的な全自動化”への取り組みも進むが現実的には難易度が高く、“人とロボットの協調”をどう最適に実現するかへ主流はシフトする。
- 協働ロボット、ロボットシステムに残された課題と未来
協働ロボットを現場で活用するのにどのような工夫が必要か――。ロボット技術の総合展示会「2017国際ロボット展」では、ロボットメーカーおよびユーザー企業によるパネルディスカッション「ロボットフォーラム2017」が実施され、協働ロボットの意義について語った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.