高品位な穴加工を支援、自社開発のリニアモーターを搭載した細穴放電加工機:FAニュース
ソディックは、自社開発のリニアモーターを搭載した細穴放電加工機「K4HL」を発表した。細くて深い穴を高精度に高速加工でき、切削が困難なチタン合金やニッケル合金などの難削材においても高品位な穴加工ができる。
ソディックは2020年10月30日、リニアモーターを搭載した細穴放電加工機「K4HL」を2021年2月より受注開始すると発表した。標準価格は1400万円からで、生産目標台数は年20台だ。
細穴放電加工機「K4HL」 出典:ソディック
3軸(XYZ)全てに自社開発のリニアモーターを搭載し、高加速で俊敏な駆動を可能にする。新開発の「SPK」電源は、高速通信、高速処理でモーター制御応答速度を向上。純水仕様での細穴加工専用高速無電解回路を標準搭載し、最適なサーボ制御とのマッチングにより、鉄系、超硬合金、銅、アルミ、真ちゅうに加え、チタン合金、ニッケル合金などの難加工材料に対しても、高品位で高速な穴加工ができる。
加工中の電極貫通を自動検知する貫通穴検知機能は、中空形状の加工物での作業性を向上し、無駄な加工送りを削減するため加工時間を短縮できる。また、単一形状の電極でさまざまな形状の穴加工ができるローラン機能を搭載するなど、航空宇宙やエネルギー産業でニーズのある、タービンブレードの扇形状の穴加工にも対応する。
消耗した電極を自動回収し、ストックの電極を自動供給する自動電極供給装置「AEF」を標準搭載しており、連続穴加工を支援する。他にも、自動AEF交換装置、自動下ガイド交換装置、自動電極交換装置をオプションで用意しており、異なる電極径での長時間の連続穴加工の自動化にも対応する。
また、自動プログラミングソフト「LNアシスト」を標準搭載し、グラフィカルな画面構成で、電極材質や加工物の情報などを選択、入力するだけでプログラミングできる。複数の穴加工や複雑な加工穴レイアウトも、対話型の入力方式なため初心者でも簡単に作成できる。
テーブル寸法は750×650mm、各軸移動距離(XYZ)は400×300×500mm、最大加工物寸法は740×740×400mm、最大加工物質量は500kg。
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