DMG森精機は、「第15回切削加工ドリームコンテスト」の受賞作品を発表した。日本国内で加工業に携わり、切削型工作機械、先端加工機を使用している企業、学校、研究機関を対象にしたコンテストとなる。
DMG森精機は2020年11月10日、「第15回切削加工ドリームコンテスト」の受賞作品を発表した。日本国内で加工業に携わり、切削型工作機械、先端加工機を使用している企業、学校、研究機関を対象に、技術や技能の研さんと向上、交流を目的としたコンテストとなる。
審査員は、京都大学 教授の松原厚氏(審査委員長)、慶應義塾大学 教授の青山英樹氏、中部大学総長補佐 教授の竹内芳美氏、東京大学 教授の光石衛氏の4人が務めた。受賞作品は、全応募作品55点の中から、産業部品加工部門より3点、試作・テスト加工部品部門より5点、造形加工部門より5点、先端加工部門より4点、アカデミック部門より4点、DMG MORI 5軸大賞1点が選出された。
産業部品加工部門の受賞作品は、下記の3点となる。金賞の「超耐久!高精度角度を保つ伸縮ポンプ」は、テフロンを膜厚0.2mm、精度交差±0.03mmの高精度で加工し、山の角度30度も高精度に変形可能な形状であること、内径の谷部まで高精度に加工している技術が評価された。
試作・テスト加工部品部門の受賞作品は、下記の5点だ。金賞の「セラミックのグラス」は、アルミナセラミクスを0.3mmの超薄肉曲面、Φ2mmの軸付きでワンチャック加工した点、軸の細さなどが評価された。
造形加工部門は、下記の5点が受賞。金賞の「アクリル製カセグレン式天体望遠鏡」は、アクリルを高精度に曲面、鏡面加工している点、レンズと部品の組み合わせで望遠鏡を構成した発想が評価された。
先端加工部門は、下記の4点が受賞した。金賞の「オオタ号エンジン、ミニチュア模型」は、一体で複雑形状を積層造形し、サポートを工夫して各部品が稼働できるよう造形した点が評価された。
アカデミック部門の受賞作品は、下記の4点となる。金賞の「金の桜、銀の桜」は、普通旋盤でチャック方法や切削方法を工夫しながら非軸対称形状を加工し、花びらまで作った努力と加工方法のアイデアなどが評価された。
DMG MORI 5軸大賞は、アーテック「傾斜型レンズ用ホルダー(レボルビングマイクロスコープ)」が受賞した。5軸加工機のメリットを生かした点、角度要求精度が高い製品の量産を可能にした工程設計の高さが評価された。
コンテストの表彰式は、同年12月8日に同社の東京グローバルヘッドクォータで開催する予定だ。
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