Toyota Safety Sense「C」が歩行者検知に対応、販売店でのソフト更新で安全システム

トヨタ自動車は2020年9月10日、既販車を対象にソフトウェア更新による運転支援システムのアップグレードを開始すると発表した。「Toyota Safety Sense」の自動ブレーキの検知対象が車両のみだったモデルに、昼間の歩行者検知機能を追加できる。価格は取り付け費別で税込4180円。ソフトウェア更新はトヨタ販売店で行う。

» 2020年09月11日 06時00分 公開
[齊藤由希MONOist]

 トヨタ自動車は2020年9月10日、既販車を対象にソフトウェア更新による運転支援システムのアップグレードを開始すると発表した。「Toyota Safety Sense」の自動ブレーキの検知対象が車両のみだったモデルに、昼間の歩行者検知機能を追加できる。価格は取り付け費別で税込4180円。ソフトウェア更新はトヨタ販売店で行う。

 まずは、「アクア」(年式:2015年11月〜2018年4月)と「ヴィッツ」(同2015年6月〜2018年5月)向けに2020年9月10日からソフトウェア更新を提供する。同年10月には「ノア/ヴォクシー/エスクァイア」(同2016年1月〜2019年1月)と「シエンタ」(同2015年7月〜2018年9月)に対応。同年11月からは「ポルテ/スペイド」(同2016年6月〜2019年7月)、「プロボックス/サクシード」(同2016年8月〜2018年11月)、「JPN TAXI」(同2017年10月〜2019年3月)向けに提供する。いずれも、レーザーレーダーと単眼カメラを組み合わせた「Toyota Safety Sense C」を搭載している。

対象車種一覧(クリックして拡大) 出典:トヨタ自動車

 機能を追加できるのは、昼間の歩行者検知のみ。歩行者検知機能が作動するのは自車速度が時速30〜65kmの場合となる。夜間の歩行者検知や昼間の自転車運転者は対象外だ。衝突の危険があるときはブザーとディスプレイ表示で警報し、ドライバーがブレーキを踏むと「プリクラッシュブレーキアシスト」で制動力を高める。対歩行者自動ブレーキはの作動速度域は時速10〜65km、速度低減量は時速20kmとなる。

 Toyota Safety Senseは2015年から、単眼カメラとミリ波レーダーを組み合わせる「P」と、レーザーレーダーと単眼カメラを組み合わせる「C」の2種類を展開。Toyota Safety Sense Pの方は当初から昼間の歩行者検知に対応していた。2018年からToyota Safety Senseが第2世代となり、センサーの構成は単眼カメラとミリ波レーダーに統一。2020年発売の「ヤリス」に搭載するシステムでは第2世代のハードウェアを使用するが、ソフトウェア面の改良によって自動ブレーキが右折時の直進車両や右左折時の横断歩行者の検知に対応するなど進化を続けている。

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