新型コロナウイルス感染症の抗体検査チップシステム開発に参画医療機器ニュース

堀場製作所は、産業技術総合研究所が代表機関として進める、新型コロナウイルス感染症の簡便かつ迅速な抗体検査チップシステムの開発に参画すると発表した。ビズジーンとともに、分担機関として参加する。

» 2020年07月06日 15時00分 公開
[MONOist]

 堀場製作所は2020年6月23日、産業技術総合研究所(産総研)が代表機関として進める、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の抗体検査チップシステム開発に参画すると発表した。大阪大学発バイオベンチャーのビズジーンとともに、分担機関として参加する。

 COVID-19の抗体検査では、簡便かつ迅速に、高精度の検査ができる手法の確立が喫緊の課題となっている。産総研では、血液や試薬をマイクロチップに滴下するだけで、最短15分で高精度な検査ができる免疫測定法を確立している。

 今回、この技術を活用し、COVID-19の抗体検査に適合したシステムの開発を進める。同プロジェクトは、経済産業省と日本医療研究開発機構が支援する研究開発課題「新型コロナウイルスの信頼性の高い迅速診断システムの開発」の一環として実施される。

 堀場製作所はこのプロジェクトで、開発したシステムを医療機器として実用化するための装置開発を担当する。同社は、免疫測定法や検体検査技術に豊富な知見を持つ。免疫測定法とは、体内に形成される抗体とその抗原が特異的に反応する性質を生かした測定法のこと。抗体検査を含む、さまざまな測定に応用される。

 また、高品質な製品を安定供給する分析、計測機器メーカーとしての実績も有する。今後、産総研およびビズジーンと連携することで、検体を滴下したチップを用いるだけで結果が分かる、全自動タイプの測定装置の発売を目指す。

→特設サイト「新型コロナウイルス 製造業が直面する未曾有の試練」

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