パナソニックは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策としてマスクの自社生産や医療物資の寄付などを行うと発表した。
パナソニックは2020年4月20日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策としてマスクの自社生産や医療物資の寄付などを行うと発表した。
パナソニックが行うのは「医療物資として転用可能な物資の提供」「マスクの自社生産」「次亜塩素酸空間除菌脱臭機『ジアイーノ』の医療機関への提供」「クリーンルームの提供」「移動型除菌ソリューション『HOSPI-mist』の提供」の5つである。
この内マスクの自社生産については、パナソニック コネクテッドソリューションズ社(CNS社)で業務用AV機器などを生産している岡山工場で行う。同工場のクリーンルームにマスク生産設備を導入し、パナソニックグループ内向けのマスク生産を行う。5月末の生産開始を目指すという。
生産能力や生産設備については「詳細を公表していない」(パナソニック 広報)。外部調達を減らすことで「市場のマスク供給の安定化に貢献する」(同)。今後は医療用マスクの生産についても検討するという。
次亜塩素酸空間除菌脱臭機「ジアイーノ」は、医療機器ではなく「新型コロナウイルス」など特定の菌やウイルスに関する予防や治療の効果については検証されていないが、新型コロナウイルス対策に効果があるとされている次亜塩素酸を用いていることから2020年2月以降に需要が急増し、現在は一般向け販売を一次的に停止している状況である。
医療機関への寄付は順次進めるが、一般向け販売にも対応するために、愛知県春日井市のパナソニックエコシステムズでの生産能力を強化し、2020年10月ごろの新規受注再開を目指すとしている。
また「HOSPI-mist」については、病院での薬剤、検体などの自律搬送ロボットとして実績のある「HOSPI」に除菌剤噴霧機能を搭載した、自律移動による空間除菌ソリューションを提供する。その他、パナソニックグループが事業活動などで備蓄している、医療用手袋、医療用ゴーグル、防塵服、N95マスク、ゴム手袋などの医療用に転用可能な物資を寄付する。
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