SOLIDWORKSユーザーの1人として、米国テネシー州ナッシュビルで開催された「3DEXPERIENCE World 2020」に参加した筆者。長年、このイベントを見てきた立場から、今回の変化(Change)に注目し、実際に見て、感じたことを紹介したい。
筆者は、1人のSOLIDWORKSユーザーとして、米国テネシー州ナッシュビルで開催された「3DEXPERIENCE World 2020」(会期:2020年2月9〜12日[現地時間]、会場:Music City Center)に参加した。社内の3D CAD推進業務の一環として参加を認めてくれた筆者の所属企業である飯沼ゲージ製作所にあらためて感謝したい。
長らく全てのSOLIDWORKSコミュニティー/ユーザーに親しまれてきた「SOLIDWORKS World」から、どのような“Change”があったのか?
2019年に開催された「SOLIDWORKS World 2019」(米国テキサス州ダラス)の初日のゼネラルセッションで、2020年にイベント名称が「3DEXPERIENCE World」に変わることが発表され、会場がどよめいたことは、いまでもよく覚えている。
そして、「3DEXPERIENCE.WORKS」戦略が打ち出された(今回の3DEXPERIENCE World 2020では「3DEXPERIENCE WORKS」と名称が変更になっていた)。
これは、ダッソー・システムズの3DEXPERIENCEプラットフォーム製品群にある、
が、設計(DESIGN)を担う「SOLIDWORKS」と、3DEXPERIENCEプラットフォームを介して連携していくという、プラットフォーム戦略に基づくポートフォリオだ。
この戦略を初めて耳にした筆者は「SOLIDWORKS With 3DEXPERIENCEプラットフォーム」と解釈した。そう、前回のSOLIDWORKS World 2019における“Change”は、プロダクト思考からプラットフォーム思考へという新たな方向性を示すものであった。
その後、筆者はSIMULIAのAbaqusソルバーをSOLIDWORKSユーザーに提供する、「SIMULIAWORKS」ソリューションポートフォリオの1つ「Structural Professional Engineer」に触れる機会を得て、従来の「SOLIDWORKS Simulation」では困難だった非線形シミュレーションの可能性を大いに感じることができた。
だが、3DEXPERIENCEプラットフォームを介しての他ツールとの連携については、1人のデスクトップ版SOLIDWORKSユーザーとして、その具体性を感じられるほど、(その時点では)有益な情報を得ることができなかった。また、そもそも日本市場で先行して、同戦略に基づくプラットフォーム連携を活用しているという話も聞こえてはこなかった。
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