デンソーとNTTコミュニケーションズは2019年12月16日、自動車向けセキュリティオペレーションセンターを実現する技術の実用化に向けて、実験環境での技術検証を2020年1月から開始すると発表した。
デンソーとNTTコミュニケーションズは2019年12月16日、自動車向けセキュリティオペレーションセンターを実現する技術の実用化に向けて、実験環境での技術検証を2020年1月から開始すると発表した。
両社は2017年から、車両に搭載されたセキュリティ機能の出力データを解析することで、サイバー攻撃を検知し、その影響範囲を特定する技術を開発してきた。この技術により、サイバー攻撃の種類や状況に応じて適切な対応を支援し、コネクテッドカーの安全性や可用性の向上と、迅速なセキュリティ技術の実現を目指している。2020年1月からは、実験車両にさまざまなサイバー攻撃を実施し、攻撃の検知や影響範囲の分析など、さまざまな事象に対処するシミュレーションを繰り返すことで、さらなる技術向上を図る。
自動車のサイバーセキュリティは、自動車メーカーはもちろん、サプライヤーも一定の理解や組織づくりが求められる。現在、国連では自動車関連のレギュレーション(規則)を扱うWorld Forum for the harmonization of vehicle regulations(WP.29)において、サイバーセキュリティ対策や、サイバーセキュリティを考慮したソフトウェアアップデートに関するレギュレーションが議論されている。
具体的には、サイバーセキュリティ対策を踏まえた開発プロセスの構築や、出荷後の脆弱性情報に対応するための社内の体制づくりに加えて、自動車メーカーとサプライヤーの連携の在り方について国際標準が定められる。早ければ2022年1月に発売される新型車から、対応が求められる見通しだ。
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