XYZプリンティングジャパンは、デスクトップ型の産業用途向け光造形(SLA)方式3Dプリンタの新製品「PartPro150xP」を発表。国内販売代理店であるイグアスを通じて販売を開始する。
XYZプリンティングジャパンは2019年11月28日、デスクトップ型の産業用途向け光造形(SLA)方式3Dプリンタの新製品「PartPro150xP」を発表した。同日から国内販売代理店であるイグアスを通じて販売を開始する。販売価格(税別)は39万8000円である。
PartPro150xPの最大造形サイズは150×150×200mmで、積層ピッチは25/50/100/200μm、XY解像度は130μmとなる。本体サイズは280×337×595mmで、重量は13kg。本体ディスプレイに表示される各種メニューや付属ソフトウェアは日本語化されており、シンプルで分かりやすい構成となっている。
対応素材は、クリア、フレキシブル、ABSライク、PPライク、高強度、高耐熱などをラインアップし、順次リリースする計画だとする。
PartPro150xPは、ポリゴンミラー、UVレーザー、レンズから成る独自開発のレーザースキャニングユニットを搭載することで、従来比約2倍の高速造形を可能とする他、特殊コーティングを施したレジンタンクも新規開発し、従来製品と比較して約2倍の長寿命化を実現しているという。
レジンタンクの両サイドには、レジンの特性に合わせて適切な温度に維持するヒーティング機能を搭載し、ワイパーでレジンタンク内のレジンを撹拌(かくはん)して温度を均一化するとともに、レジンタンク内の浮遊ゴミなどを除去する。
また、ビルドプラットフォームも見直しを図り、無数に開けられた穴(直径約5mm)と表面の溝により、造形物を保持する力を向上させ、造形中の落下を防止する。これにより、安定性と品質も向上するとしている。
「PartPro150xPは、顧客が光造形方式3Dプリンタに求めるさまざまなニーズに応えることができる製品で、従来の光造形機のイメージを刷新するものだ。同等クラスの競合製品と比較しても造形サイズ、造形速度、造形精度において勝っており、価格(税別)は39万8000円と安価である」と、XYZPrinting アジアパシフィック 産業用3Dプリンター担当 シニア・ディレクターの宇野博氏は語る。
さらに、PartPro150xPに付属するソフトウェアの機能も強化しており、サポート材の生成に関しては標準サポートの他、ロストワックスに必要な円すいサポート、宝飾品に最適なツリーサポートに対応。また、3Dモデルの配置やサポート材の生成を自動で行える機能も備える(マニュアル設定も可)。
サポート材の底面部はハニカムラフト構造を採用しており、プラットフォームとの食いつきを高めている。ラフトの輪郭部は逆テーパーで造形されるため、スクレーパーが入れやすく、造形物を破損することなくプラットフォームから取り外すことができるという。
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