3Dプリンタを預かり管理・運用・保守を丸ごと代行、DMMが新サービスを開始3Dプリンタニュース(1/2 ページ)

DMM.comは、XYZプリンティングジャパン、イグアスとパートナー契約を締結し、3Dプリンタの販売および運用代行サービスを開始することを発表した。

» 2019年07月10日 10時00分 公開
[八木沢篤MONOist]

3Dプリンタ導入に関心のあるユーザー層に対してサービスを強化

 DMM.comは2019年7月9日、XYZプリンティングジャパン、イグアスとパートナー契約を締結し、3Dプリンタの販売および運用代行サービスを開始することを発表した。

 2013年のサービス開始以来、DMM.comは3Dプリントサービス「DMM.make 3Dプリント」を展開し、3Dプリンタによる受託製造をメインにビジネスを行ってきた。その利用者の中心は、3Dプリンタは保有していないが継続的に同社サービスを利用してくれる“コアユーザー”であり、現在、法人を含めて15万人以上の会員数を誇るという。

DMM.com .make 3Dプリント事業部の川岸孝輔氏 DMM.com .make 3Dプリント事業部の川岸孝輔氏

 しかし、DMM.comは順調にコアユーザーの数を伸ばす一方で、一部を自社設備として保有したい、最終的には3Dプリンタを自社で保有したいという“ライトユーザー”に対して、「十分なサービスを提供できておらず、課題として認識していた」と、DMM.com .make 3Dプリント事業部の川岸孝輔氏は述べる。

 今回の3社による業務提携は、3Dプリンタの導入に関心のあるユーザー層に対するサービス強化を目的とするもので、運用のプロフェッショナルであるDMM.com、製造のプロフェッショナルであるXYZプリンティングジャパン、販売のプロフェッショナルであるイグアスの3社が協力体制を築き、3Dプリンタの販売および運用代行サービスを提供するものである。

ライトユーザー層に対するサービス強化を狙う ライトユーザー層に対するサービス強化を狙う(クリックで拡大表示) ※出典:DMM.com

3Dプリンタ導入検討者向けに展開する3つのサービス

 具体的には、

  1. 3Dプリント機器の販売サービス
  2. 安心購入サポートサービス
  3. 運用受託サービス

の3つのサービスを提供する。

 3Dプリント機器の販売サービスは、その名の通り、3Dプリンタの販売を支援するもので、XYZプリンティングが手掛ける各種3Dプリンタを取り扱う。そして、3Dプリンタ導入を検討するライトユーザー向けサービスとして目玉となるのが、安心購入サポートサービスと運用受託サービスである。

今回提供を開始する3つのサービスについて 今回提供を開始する3つのサービスについて(クリックで拡大表示) ※出典:DMM.com

3カ月間のお試しが可能な「レンタル&バイサービス」

 安心購入サポートサービスは、「レンタル&バイサービス」と「ワークショップサポートサービス」で構成され、前者は2019年7月から、後者は2019年内にサービスを開始する予定である。

 レンタル&バイサービスとは、購入前に販売価格の10%の費用で3Dプリンタを3カ月間レンタルできる“お試しサービス”で、3カ月間試用した後、購入するかしないかの判断を行えるのが特長だ。

「レンタル&バイサービス」について 「レンタル&バイサービス」について(クリックで拡大表示) ※出典:DMM.com

 購入する場合、残額を支払うことで完全購入(レンタル品ではなく、新品を納品)が可能となる。「当面は、可搬性の優れたXYZプリンティングのDLP(光造形)方式3Dプリンタ『PartPro100 xP』『CastPro100 xP』、同FDM(熱溶解積層)方式3Dプリンタ『PartPro300 xT』の取り扱いを想定している」と川岸氏。ちなみに、XYZプリンティング以外の装置の取り扱いに関しては、XYZプリンティングと競合しないもの、あるいは同社が保有していない新方式のものであれば、将来的にラインアップに追加する可能性もあるという。

 一方、ワークショップサポートサービスは、3Dプリンタの使い方や運用、メンテナンス方法などを実践形式でレクチャーしてくれるサービスである。

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