帝人、セルクロス、タグキャストは、発電効率の高い色素増感太陽電池を使い、電池交換の不要なIoTシート「PaperBeacon」のプロトタイプを開発した。
帝人、セルクロス、タグキャストは2019年11月5日、発電効率の高い色素増感太陽電池を使い、電池交換の不要なIoT(モノのインターネット)シート「PaperBeacon(ペーパービーコン)」のプロトタイプを開発したと発表した。
3社は、2015年から近距離通信BLEを使用したPaperBeaconの開発を進めている。3次元空間に拡散するビーコン信号を、独自の2次元シートにより表面数cm程度の「面」に制御することで、隣同士の混信を避け、テーブル単位や限られた場所の特定ができる。飲食店やオフィスにおいてデスクのIoT化を促進する技術だが、従来のPaperBeaconは電池式で、約1年半ごとに電池交換が必要だった。
今回、室内照明でも発電可能なシャープの色素増感太陽電池を搭載したビーコンモジュールを組み合わせることで、電池交換が不要なPaperBeaconの開発に成功した。屋内の非常灯下など、50lx(ルクス)程度の暗所でも動作する。
製品導入の第1弾として、プラスが提供する簡易座席予約アプリ「Suwary(スワリー)」に対応させ、実証実験を開始した。コワーキングスペース、シェアオフィスなどが増えるなか、多様な働き方をサポートするとしている。
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