WHEREは、「CEATEC JAPAN 2016」において、従来のビーコン(Beacon)端末のアドバタイズ通信に加えて、ビーコン端末間の通信も可能なメッシュ型ビーコン「EXBeacon」を展示した。
協和エクシオの子会社であるWHEREは、「CEATEC JAPAN 2016」(2016年10月4〜7日、幕張メッセ)において、従来のビーコン(Beacon)端末のアドバタイズ通信に加えて、ビーコン端末間の通信も可能なメッシュ型ビーコン「EXBeacon」を展示した。
スマートフォンなどとの連携によって採用が広がりつつあるビーコン端末。Bluetooth Low Energy(BLE)を介して、自身の存在を知らせるアドバタイズ通信に特化することで、小型化や低コスト化、低消費電力を実現している。ただし、ノートPCやスマートフォンなどのホスト端末に情報を送信するのが主な機能であり受信機能は持っていない。このため、ホスト端末からの情報を受信して動作モードを変更することなどは難しく、ビーコン端末の間で情報を共有することもできない。
EXBeaconは、IoT(モノのインターネット)のトレンドを受けて、ビーコンを本格的なIoTデバイスとして利用するために開発された次世代メッシュ型ビーコン端末である。クアルコム(Qualcomm)の「CSRメッシュ」技術を適用することで、従来のアドバタイズ通信だけでなく、EXBeacon間で相互通信してネットワーク化するメッシュ通信機能を備えている。受信機能を備えているので、EXBeaconの動作状態の確認や、リモートでの設定変更も行える。
現在、このEXBeaconを用いた実証実験を、JR立川駅北口にあるパブリックアート「ファーレ立川アート」で行っている。EXBeaconを用いたメッシュ通信ネットワークを使って、パブリックアートのガイドアプリによる作品解説を画像、音声、動画で楽しむことが可能だ。
従来のビーコン端末と比べると、EXBeacon単体のコストは追加機能もあるため高くなる。しかし「従来のビーコン端末は人手による個別管理が必要だったが、EXBeaconはその必要がない。施工やメンテナンス費用などを考慮すれば、コスト面でもEXBeaconにするメリットが出てくる」(WHEREの説明員)としている。
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