(1)一方向の平行度
・公差域の定義(JIS原文、以下同様)
その方向に垂直でデータム直線(LD)に平行な幾何学的平行2平面でその直線形体(L)を挟んだときの2平面の間隔(f)で表す。
(2)互いに直角な2方向の平行度
・公差域の定義
その2方向にそれぞれ垂直で、データム直線(LD)に平行な2組の幾何学的平行2平面でその直線形体(L)を挟んだときの、2平面の間隔(f1、f2)すなわち、2組の平行2平面で区切られる直方体の2辺の長さで表す。
(3)方向を定めない場合の平行度
・公差域の定義
データム直線(LD)に平行でその直線形体(L)を含む幾何学的円筒のうち、最も小さい径の円筒の直径(f)で表す。
図6の補足ですが、Φ20[mm]の穴には±0.10[mm]のサイズ公差が記入されています。このサイズ公差と平行度公差を同時に考えると混乱します。
しかし、「独立の原則」によって、指示している「サイズ公差」と「幾何公差」は、特別な指示がない限り、“それぞれ独立に指示されたもの”として扱うことになっているので、サイズ公差と実際の軸直線の位置は、別々にその設計意図を設定します。独立の原則については、「データムはどうやって決めるの? 3D CADで考えよう」でも説明しています。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.