「保持ジオメトリ」とは、ネジ穴など残しておかなければならない部分のことです。今回は、ネジ留めする3カ所の円柱部分と、衝撃が加わる一番外側の部分を残して計算を実行してみます(図5)。
「障害物ジオメトリ」とは、空けておきたい領域、干渉しては困る領域のことを意味します。今回は干渉してほしくない部分として、車体部、タイヤ周り、地面からの一定距離を設定します。
車のタイヤなど、左右に動くようなパーツが周りにある場合は、動く範囲を想定した障害物ジオメトリを作成する必要があります。
実際には、図6の右側のようなモデルになりますが、図6の左側の赤色のモデルのようにデフォルメして大き目に設定しておきます。タイヤの稼働範囲も回転コピーしておくことで、どのあたりまで含めればよいか検討できます。
どこを固定して、どこに荷重を掛けるかを設定します。今回は、ボルト留めされる3カ所を固定し、5パターンの荷重を設定しました。衝撃を受けた際の力の受け方をイメージしています。今回は、1カ所ずつ衝撃を受けた際の荷重条件を5セット作成しました(図7)。
また今回は、質量を最小化する目標で、安全率を「2.00」と設定しました(図8)。
次に材料を決めていきます。最大6種類の材料を選択しておくことが可能です。プラスチック系を中心に、アルミ、ステンレスなどを選択しました。物性により、少し違ったデザインが取得できますので、筆者はいつも6種類全て選んでいます(図9)。
製造条件もFusion 360がアップデートされるたびに増えています。2019年9月現在、プレビュー機能として「ダイカスト加工」の他に「2.5軸加工」も計算できるようになりました(図10)。
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