サイバネットシステムは、自動車用照明設計ソフトウェアの最新版「LucidShape CAA V5 Based Version 2019.06」を発売した。可変配光型ヘッドランプなど、最先端の照明設計をサポートすることで、交通安全に貢献する。
サイバネットシステムは2019年7月23日、自動車用照明設計ソフトウェアの最新版「LucidShape(ルーシドシェイプ)CAA V5 Based Version 2019.06」の販売を開始した。最先端の照明設計をサポートすることで、交通安全に貢献する。
LucidShape CAA V5 Basedは、Synopsys(シノプシス)が開発し、サイバネットシステムが販売、サポートを手掛けるソフトウェア。自動車用照明器具の設計や解析、見栄え評価をCATIA V5環境下で実行できる。
ソフトウェア間でモデルを転送する必要がなく、設計した形状をシームレスに解析できるほか、GPUによる光線追跡機能により、NVIDIA製GPUを利用して高速シミュレーションができる。
最新版の2019.06から搭載された「面フィルター」機能では、不具合対象の光線を「どの面に何回当たったか」に基づいて分類する。そのため、不具合の原因となる光線の経路を迅速に識別して、不具合を効率的に解消できる。
一例として、可変配光型(ADB)ヘッドランプの設計時に、対向車のドライバーがまぶしいと感じる光線の経路が生じた場合、該当経路をすぐに特定して除去する。
また、光学面上での光束を視覚的に認識し、どの面を改良すれば効率的に光らせることができるかを高精度に予測する「面上センサー」機能を強化。自動車用ライトガイドの形状を自動で素早く設計する「ライトガイドデザイナー」機能は、手元や足元など任意の範囲だけを照らす設計にも対応可能になった。
さらに、形状パラメーターの最適化では、微小プリズムの長さに加え、幅にも対応。全体が均一に発光する、完成度の高いライトガイドが設計できる。他にも、Windows 10のサポート開始、CATIA V5 version R27とR28への対応、3Dプリンタに入力するSTL形式データのインポートとシミュレーションに対応するなど、機能が強化、追加されている。
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