MEMS用製造工場を拡張し、MEMSジャイロセンサーなどの需要増に対応 : 工場ニュース
住友精密工業は、Collins Aerospaceとの合弁会社Silicon Sensing Systemsが、MEMS用製造工場を拡張すると発表した。MEMSジャイロセンサーや薄膜PZT MEMSデバイスの需要増加に対応する。
住友精密工業は2019年6月25日、Collins Aerospaceとの合弁会社Silicon Sensing Systemsが、MEMS用製造工場(クリーンルーム)を拡張すると発表した。2020年8月末までに稼働を開始する予定で、MEMSジャイロセンサーやファンドリ向け薄膜PZT MEMSデバイスの需要増加に対応する。
現在、同社のMEMS用クリーンルームは、尼崎本社構内に設置されている。今回の計画では、これを同構内の別工場に移設し、現在の2倍以上の生産能力を高める予定だ。MEMS慣性センサーについては最新のウエハー加工・組み立て設備を、ファンドリ向けには8インチウエハーサイズの薄膜PZT MEMSラインを導入する。
Silicon Sensing Systemsは、MEMSジャイロセンサー・加速度センサーの開発、製造、販売を手掛ける。圧電定数がd31と高く、量産に適したスパッタリング手法による薄膜PZTとプロセス技術は、世界中に供給されている。現在は、MEMSミラー、MEMSインクジェットプリントヘッド、音響MEMS、医療用MEMSなど、さまざまなMEMSデバイスで使用されている。
パイオニアの救世主となるか、MEMS方式LiDARが量産に近づく
パイオニアは2018年10月10日、東京都内で記者会見を開催し、同年9月からサンプル出荷している車載用MEMSミラー方式LiDAR(Light Detection and Ranging、ライダー)の2018年モデルについて説明を行った。同社は同方式ライダーの量産準備を2019年にかけて行い、顧客の求めに応じて2020年以降より量産開始する予定だ。
いまさら聞けない加速度センサ入門
使用用途が拡大し、いまや民生機器への搭載も広がっている「加速度センサ」について、その概念をあらためて解説する。
工場自動化のホワイトスペースを狙え、主戦場は「搬送」と「検査」か
労働力不足が加速する中、人手がかかる作業を低減し省力化を目的とした「自動化」への関心が高まっている。製造現場では以前から「自動化」が進んでいるが、2019年は従来の空白地域の自動化が大きく加速する見込みだ。具体的には「搬送」と「検査」の自動化が広がる。
自律するスマート工場実現に向け、IoTプラットフォーム連携が加速へ
製造業のIoT活用はスマート工場実現に向けた取り組みが活発化している。多くの企業が「見える化」には取り組むが、その先に進むために必要なIoT基盤などではさまざまなサービスが乱立しており、迷うケースも多い。ただ、これらのプラットフォームは今後、連携が進む見込みだ。
見えてきたスマート工場化の正解例、少しだけ(そもそも編)
製造業の産業構造を大きく変えるといわれている「第4次産業革命」。本連載では、第4次産業革命で起きていることや、必要となることについて、話題になったトピックなどに応じて解説します。第28回となる今回は、スマート工場化において見えてきた正解例について前提となる話を少しだけまとめてみます。
スマートファクトリーはエッジリッチが鮮明化、カギは「意味あるデータ」
2017年はスマートファクトリー化への取り組みが大きく加速し、実導入レベルでの動きが大きく広がった1年となった。現実的な運用と成果を考えた際にあらためて注目されたのが「エッジリッチ」「エッジヘビー」の重要性である。2018年はAIを含めたエッジ領域の強化がさらに進む見込みだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.