本連載ではこれまでにも何度か米国の医療データ相互運用性標準化動向を紹介してきた。これに関連して、新たな経済インセンティブの仕組みづくりが加速している。
本連載第37回および第40回で、米国の医療データ相互運用性標準化動向を紹介したが、これに関連して、新たな経済インセンティブの仕組みづくりが加速している。
図1 米国保健福祉省(HHS)公民権室(OCR)「調整されたケア向上のためのHIPAA規則改正に関する情報提供依頼」(2018年12月14日公開) 出典:出典:Federal Register「Request for Information on Modifying HIPAA Rules To Improve Coordinated Care」2018年12月12日、米国保健福祉省(HHS)の公民権室(OCR)は、医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律(HIPAA)の規則改正に向けて、情報提供依頼(RFI)を発出した(意見募集期間:2019年2月11日まで、図1参照、関連情報)。
OCRは、「価値に基づく医療(VBHC)」を促進するというHHSの目標を満たすため、どのような方法でHIPAAプライシー規則を修正できるかについてのインプットを広く求めているほか、以下のような点についても意見を求めている。
その後、2019年2月8日、HHS傘下のメディケア・メディケイド・サービス・センター(CMS)は、医療システムを通して、患者のアクセスを改善し、電子データ交換やケア調整を進めるMyHealthEDataイニシアチブを支援するための政策変更提案(「相互運用性・患者アクセス規則提案」)を公表した(関連情報)。
この規則案には、「Meaningful Use」の次の医療IT推進施策である「Promoting Interoperability(PI)」(関連情報)に関わる医療供給者や医療保険事業者向けの制度的仕組みや技術要件などのルールが記述されている。同案の概要は以下の通りである。
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