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» 2018年10月24日 10時00分 公開

第2のダンパー不適切検査、「改ざんに指示なかった」が不正は続いた製造マネジメントニュース(2/2 ページ)

[松本貴志,MONOist]
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「データ改ざんに指示はなかった」のなら、なぜ不正が続いたか

 KYBがデータ改ざんを行った手法と同じく、光陽精機でも試験機で取得した生の検査値に対して検査適合となる係数を入力していた。正規の検査では、試験機から出力された生データを加工することなく表計算ソフトに入力し、処理された数値が検査値となる。しかし、今回の検査データ改ざんでは、試験機から出力された生データへ不正に係数を加え、この数値を表計算ソフトに入力した。

 光陽精機が行っていた免震・制振用ダンパーの性能検査は、専任検査員1人と検査補助員1人の2人態勢。検査補助員は4人が担当していたが検査専属ではなく、交代制の業務だった。検査データ改ざんの発覚は、「専任検査員が自ら申し出てきた」(鈴木氏)ことが契機となった。同社が実施した聞き取り調査の結果、現時点で不正に関与した人物は専任検査員を担当した3人と考えられている。

 最初期に専任検査員を担当した「初代」と、現時点で専任検査員を担当する「3代目」は現在も同社社員で、聞き取り調査に対して検査データ改ざんを認めている。一方で、「2代目」の専任検査員は5年以上前に退職済みで、聞き取り調査ができていない。専任検査員以外で、検査データ改ざんの事実を知る社員はいなかったという。

 この3人は、検査データ改ざんが行われてきた期間中に専任検査員の職務が重複することはなかった。初代と3代目の専任検査員は「上司や会社から検査データ改ざんを行う指示はなかった」と聞き取り調査で証言し、「現場で改ざんを指導するマニュアルのような存在も見つかっていない」(鈴木氏)とする。

 しかし、同社が免震・制振用ダンパーを出荷した全ての時期で、結果的に検査データ改ざんが継続した。これは単なる偶然か、それとも不正が継承されたのか――。徹底的な調査が求められそうだ。

 検査データ改ざんが行われた背景について、不適合品の再調整業務が同社の場合は半日〜1日程度の工数となることを示し、鈴木氏は「調査中のため全容が見通せないが、納期を順守する思いがあったのではないか」と説明した。

適合品の検査データ改ざんを当初説明せず

 また、KYBと同じく、正規の検査工程で適合が確認された免震・制振用ダンパーでも、さらに検査データを改ざんしたことが記者会見の質疑応答で明らかとなった。改ざんした製品数は不明で、今後の調査で公表する予定とする。

 適合品の検査データ改ざんは、同社が発表したプレスリリースにも記載されておらず、記者会見の冒頭説明でも言及はなかった。記者から、適合品の検査データ改ざんを当初明らかにしなかった理由を問われると、鈴木氏は「まずは不適合品出荷の問題を発表することが先決だと考えていた」と釈明した。

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