ラティス・テクノロジー(ラティス)は2018年10月16日、軽量3次元データフォーマットXVLを編集・閲覧するビュワーの新製品「XVL Studio Ver.17.0」を販売開始した。同製品では指示書作成時の作図作業の効率化を中心に改良した。
ラティス・テクノロジー(ラティス)は2018年10月16日、軽量3次元データフォーマットXVLを編集・閲覧するビュワーの新製品「XVL Studio Ver.17.0」を販売開始した。同製品では指示書作成時の作図作業の効率化を中心に改良した。
指示書のテクニカルイラストを3Dモデルから起こす「工程スナップショット」機能は、注記の自動一括作成機能を追加。従来は生成した3Dイラストに1つ1つ引き出し線を入れて注記を入れていたが、新製品ではあらかじめ設定した注記の内容(フォーマット)を設定しておけば自動記入可能だ。
従来、白黒の線画で取り出したイラストの一部をカラーで表示して強調表示したイラストを作成したい場合、手前の部品に隠れるはずの部分を自動で隠せなかった。ユーザーは、基になるイラストデータをドローソフトや画像編集ソフトなどに持ってきて作業していた。新製品では自動で隠して強調表示イラストが生成できる。
他、組み立て指示用などで記入する(設計寸法ではない)角度は、手作業で角度を示す補助線をマークアップ作図機能を用いて1つ1つ描画していたが、新製品では補助線が自動記入できるようになった。
今回、比較的細やかな機能改良ではあるが、XVL Studioユーザーの工程スナップショットにおける指示書作成の作業の負担を大幅に削減できるとしている。ラティスが同社ユーザーの対して実施した調査によれば、工程スナップショットによる指示書作成のうち、イラストの強調表示や注記作成に多くの時間が割かれていた。同社のベンチマークテストでは指示書作成の作業において、旧バージョンで1万7400秒かかっていた作業が新バージョンで8800秒まで削減されたということだ。
新製品のライセンス定価などは以下の通り。工程スナップショット機能は「Standard」から対応する。
分解図作成の部分は新バージョンでは自動記入できるようにはなったが、配置はユーザーが整える必要がある。故に上記ベンチマークでは大きく減っていない。こちらは2019年秋の次期バージョンで改善する予定だ。
ラティスは2019年4月にXVL Studioから直接VRコンテンツを起動できるオプションをリリース予定だ。軽量フォーマットの利点を生かした、大規模な3Dデータの高品質な表示が変換なしで可能だという。対象機器は、HTCの「Vive」「Vive Pro」。機器費用はライセンス費用に含まれない。ユーザー自身が所有するもの、もしくは別途購入する。
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