富士電機機器制御は、制御盤の配線工数を削減する「スプリング端子機器」を発売した。迅速に均質な配線ができるため、従来のねじと比較して制御盤の配線工数を30%削減する。
富士電機は2018年6月20日、子会社の富士電機機器制御が、制御盤の配線工数を削減する「スプリング端子機器」を発売したと発表した。配線端子に電線を挿入するだけで配線が完了する「スプリング端子構造」を採用し、迅速に均質な配線ができる。従来のねじと比較して、制御盤の配線工数を30%削減する。
スプリング端子は、シミュレーション技術を駆使して、板ばねの形状や板ばねが電線を押し付ける角度を最適化した。これにより、従来のねじ端子と同等の強固な電線保持力を備え、より大きな電流が流れる主回路機器へも同端子を採用できるようになった。また、振動や長期間使用による緩みが発生せず、ねじの緩み検査や増し締めが必要なく、保全の手間も軽減する。
富士電機機器制御では、主力製品である電磁接触器や電磁開閉器、配線用遮断器などの主回路機器6機種、約3500形式をスプリング端子化した。主回路機器への同端子の採用は、国内で初となる。
スプリング端子機器の適用先は制御盤メーカーや工作機械メーカーなどを想定。製品群の中で、マニュアルモータースタータのみ同年9月の発売となる。
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