日本IBMは、エッジとのデータ連携を行えるアナリティクスクラウドデータ基盤「CFC analysis platform」を発表し、安川電機のエッジ側ソフトウェア「YASKAWA Cockpit」と連携するソリューション開発を行った。
日本IBMは2018年6月12日、エッジとのデータ連携を行えるアナリティクスクラウドデータ基盤「CFC analysis platform」を同年7月4日に提供開始すると発表した。生産現場の多種多様なIoT(モノのインターネット)機器からデータを収集して管理し、それらを分析して設備管理や予知保全といった業務に活用できる。
同基盤と、安川電機のエッジコンピューティング領域に搭載するソフトウェア「YASKAWA Cockpit」と連携させるソリューション開発も行われた。
CFC analysis platformは、IoT基盤としての機能と、分析アプリケーションとしてのコンテンツから構成されるデータ基盤だ。IoT機器のデータが集まったエッジコンピューティングと連携して、データ収集や変換などのデータ管理を行う。さらに、設備管理や予知保全などのITシステムとの連携により、分析モデルの作成、評価や更新も行う。また、これらの分析モデルをエッジコンピューティング上で稼働させることも可能だ。
OPC-UAやHTTPSなどの標準プロトコル・アダプターを提供するオープンな仕様となっており、工場内の多様な設備・機器からのさまざまなデータを活用できる拡張性がある。また、分析コンテンツでも、数値データだけでなく、設備の保全ログのようなテキストデータ、キズや不良を見つけるための画像データなど、データ種類の拡張性も備えている。
YASKAWA Cockpitとの連携によるソリューションは、CFC analysis platformがYASKAWA Cockpitからの機器データ、設備属性データ、解析結果データを収集・蓄積し、CFC analysis platform上の分析モデルをYASKAWA Cockpitに配信してロボット減速機故障予知モデルを稼働させるものだ。これにより、生産現場が求めるスピードや精度による分析・解析機能で生産現場の運用が可能になる。
同ソリューションは、PoCによる実証実験の段階を超え、すでに生産現場での実運用で利用されており、新たな機能拡張に取り組んでいるという。
生産現場のデータ収集、見える化、蓄積、解析を一括して行うソフトウェア
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