パナソニックは、「JISSO PROTEC 2018(第20回実装プロセステクノロジー展)」において、2018年5月に受注を開始した表面実装機の新製品「VM101」「VM102」を中心とする、変種変量生産に対応可能な実装ラインを展示した。
パナソニックは、「JISSO PROTEC 2018(第20回実装プロセステクノロジー展)」(2018年6月6〜8日、東京ビッグサイト)において、同年5月に受注を開始した表面実装機の新製品「VM101」「VM102」を中心とする、変種変量生産に対応可能な実装ラインを展示した。
出展の主体となっているのは、2017年4月に発足したコネクティッドソリューションズ(CNS)社傘下のプロセスオートメーション事業部と、同事業部の子会社であるパナソニック スマートファクトリーソリューションズ(PSFS)だ。PSFSは、オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社の傘下におけるパナソニックファクトリーソリューションズ(PFSC)から社名を変更している。
展示で紹介したVM101とVM102は、高速機を得意とするパナソニックにとって中速機の位置付けとなる。設備寸法が幅830×奥行き1969×高さ1500mmと小さいVM101は、同社の主力機「NPMシリーズ」のヘッドを採用しており、同シリーズのユーザーが新たに多品種少量生産ラインを構築するのに最適だ。実装スピードも最高で4万2000cph(1時間に実装できるチップ数)が可能だ。
VM102は、普及〜中速機カテゴリーの従来機である「AM100」の後継モデル。設備寸法は幅1515×奥行き2070×高さ1500mmで、面積ベースでAM100と比べて25%小さい。「1台でさまざまなサイズの部品に対応でき、少数の部品をフィーダで扱うためのカットテープも利用できる。試作開発や少量生産に最適だ」(パナソニックの説明員)という。
展示した実装ラインには、VM101とVM102の前後にパナソニック以外の装置が組み込まれている。スクリーン印刷機「SPG」の後に用いる検査機はKOH YOUNG TECHNOLOGY製、接着剤のディスペンサーは鈴木製、表面実装後の検査機はサキコーポレーション製となっている。これらの実装ライン装置を連動させるのに用いているのが、パナソニックの統合ライン管理システム「iLNB」である。「2017年7月に市場投入したiLNBは、既に量産現場で利用されている。表面実装機以外の装置を扱う専業メーカーとの協業を順次進めて、iLNBで扱える装置を拡充している」(同社の説明員)。
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