タイヤ開発のための独自の空力シミュレーション技術を開発CAEニュース

東洋ゴム工業は、独自の「モビリティ・エアロダイナミクス(空力シミュレーション)技術」を確立した。自動車の低燃費化やEV化に必要とされる「空力特性の高いタイヤ」を開発する際に有効な技術となる。

» 2018年06月07日 13時00分 公開
[MONOist]

 東洋ゴム工業は2018年5月30日、独自の「モビリティ・エアロダイナミクス(空力シミュレーション)技術」を確立したと発表した。路面上を転がっている状態でのタイヤや車両の空力特性を解析・予測するもの。タイヤ解析技術とドライビングシミュレーションを融合した同社独自のタイヤ設計基盤技術「T-mode(ティーモード)」が生かされている。

 シミュレーションでは、実際のタイヤのさまざまなパターンデザインを基に、タイヤへの荷重や走行速度など自動車運転時の使用条件、ホイールや車体の形状といった個別条件を考慮する。さらに、走行する自動車が受ける空力(抵抗)やその状態を数値化し、それらを組み合わせて、タイヤや車両周りにおける空気の流れ場をシミュレーションし、可視化する。

 車両開発においては、実車が受ける空気の流れを可視化する実車風洞実験が実施される。その実験結果と整合性を持つ高精度なシミュレーションが可能な同技術は、自動車の低燃費化やEV化に必要とされる「空力特性の高いタイヤ」を開発する上で、有効な技術と言える。

photo 「モビリティ・エアロダイナミクス技術」のイメージ(クリックで拡大) 出典:東洋ゴム工業

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