新日鐵住金は、超高張力鋼板(超ハイテン材)の供給体制強化のため、君津製鐵所に溶融亜鉛めっき設備を新設する。
新日鐵住金は2018年4月17日、超高張力鋼板(超ハイテン材)の供給体制強化のため、君津製鐵所に溶融亜鉛めっき設備を新設すると発表した。既存の生産ラインとの入れ替えとなり設備数は増減しないが、今回の設備導入により引っ張り強度1500MPa級の超ハイテン材の生産に対応する。生産能力は月産3万3000トンで、2020年7〜9月の稼働を予定している。
自動車業界では、環境規制や衝突安全基準が強化されていることにより、車体の軽量化や強度向上が課題となっている。また、走行距離確保のためバッテリー搭載量が増える傾向の電気自動車など電動車でも軽量化ニーズが高まる見通しだ。軽自動車でも引っ張り強度1000MPaを超える超ハイテン材の採用が増えている。今回の溶融亜鉛めっき設備の新導入によりハイテン材や超ハイテン材の生産効率を高め、需要拡大に対応していく。
新日鐵住金は2018年3月に2020年までの中期経営計画を発表し、国内生産拠点の「つくる力」を継続して強化することを打ち出している。2017年までの中期経営計画で増額した設備投資額からさらに年間1000億円規模で増額し、設備のリフレッシュや新設備の導入を推進する方針だ。人手不足に対応するため、IT活用や自動化、無人化も実施していく。
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