iPS細胞由来心筋細胞を用いた再生医療製品の共同事業を開始医療機器ニュース

富士フイルムと武田薬品工業は、iPS細胞由来心筋細胞を用いた再生医療製品の共同事業化に向けた取り組みを開始した。両社の持つ技術や経験を組み合わせ、有効性、安全性に優れた再生医療製品の普及を目指す。

» 2018年02月28日 15時00分 公開
[MONOist]

 富士フイルムは2018年2月8日、武田薬品工業(武田薬品)と共同で、iPS細胞由来心筋細胞を用いた再生医療製品の事業化に関する取り組みを開始したと発表した。両社の持つ技術や経験を組み合わせ、有効性、安全性に優れた再生医療製品の普及を目指す。

 同日付で、iPS細胞由来心筋細胞を用いた再生医療製品の共同事業化に関する優先交渉権を武田薬品に付与する契約を締結した。この再生医療製品は、富士フイルムの子会社である米Cellular Dynamics Internationalが開発を進めているものだ。

 武田薬品は、契約締結によって富士フイルムに一時金を支払う。また、両社は、複数のiPS細胞由来心筋細胞の薬効、安全性評価、実用化に向けたプロセス開発などについて共同研究する。

 両社は今後、iPS細胞由来心筋細胞を使った再生医療製品の創出および共同事業化に向けた取り組みを進める。共同研究では、富士フイルムのiPS細胞関連技術やエンジニアリング技術、武田薬品のiPS細胞に関する専門技術、医薬品の前臨床・臨床試験に関わる経験を融合させ、心臓疾患患者向けの再生医療製品の普及を目指す。

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