SAS Institute Japanは「Analytics of Things 〜スマートファクトリーのための分析〜」をテーマとし、スマートファクトリー化のポイントが「分析」にあることを訴えた。
SAS Institute Japan ソリューション統括本部 IoT & Advanced Analyticsグループ マネージャーの高田俊介氏は「工場の中で取り組む改善活動も毎年進めていく中で新たな伸び代を見つけ出すのが難しくなる。IoTとそのデータの分析が、さらなる改善の一助になる」と価値について訴える。
工場での分析の要件について、1つ目はガバナンス、2つ目が分析業務、3つ目が分析機能にあるとし、さらに高田氏は「データの準備が分析サイクル全体の8割くらい」と重要性を強調する。「統計の力と現場の力を組み合わせることで、より良い価値を導き出せる。モデルの精度を上げることができ、未来を予測できる力が高まっていく」と高田氏は述べている。さらにこうした取り組みを効率よく推進するためにはAIプラットフォームが重要になるということを訴え、同社が展開する「SAS Viya」を紹介した。
インフォアジャパンは「製造業のビジネス変革を支援する、デジタル化のコンポーネント」をテーマとし、デジタルトランスフォーメーションにはどういう考え方や機能が必要かという点を紹介した。
インフォアジャパン ソリューションコンサルティング本部 本部長の石田雅久氏はデジタルトランスフォーメーションを支える6つの要素として「デバイスの発達」「クラウド」「高度化・差別化」「情報取得・提供」「ネットワーク」「データサイエンス」を挙げる。
その一方で、従来つながっていなかった技術や機器、組織、企業などがつながろうとする際に、さまざまな障壁が存在し「デジタル変革を実現するには情報基盤も刷新する必要がある」と石田氏は述べている。これらの情報基盤刷新の効果として、イタリアのフェラーリや米国のキャタピラーなどの取り組みを紹介した。
ダッソー・システムズは「製造のデジタル変革を導く3DEXPERIENCEマニュファクチャリング」をテーマとし、IoTの価値やデジタル変革を製造業で実現するためには、設計から製造、サプライチェーンまでを一元化する必要があることを訴えた。
製造業においてデジタル変革をする中で、製造領域はエンジニアリングチェーンでもサプライチェーンでも要となる領域である。ダッソー・システムズ DELMIA事業部 ソリューション・コンサルタント・マネージャーの清水博文氏は「従来のMESで管理していた生産ライン内にとどまらず、サプライチェーンの全ての要素を含むMOM(製造オペレーション管理)が重要になる。3次元データを共通言語とし、製造や品質管理、倉庫運用、製品保守、従業員管理などを1つのプラットフォームとし、業務的にもシステム的にも1つにまとめていくことが重要だ」と述べている。
デジタル大部屋活動などのように、プラットフォームを通じたデジタルコラボレーションを実現することで、プロセスを可視化し、リアルタイムのアクションが可能となる。これにより、業務改善を実現するとともに、新たな価値創出に取り組めるとしている。
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