IoT機器とクラウド間のセキュリティを強化したプラットフォームの最新版組み込み開発ニュース

ルネサス エレクトロニクスは「Renesas Synergyプラットフォーム」の最新アップデートを発表した。IoT機器とクラウド間のセキュリティを強化するとともに、コネクティビティを拡大している。

» 2017年09月26日 11時00分 公開
[MONOist]

 ルネサス エレクトロニクス(ルネサス)は2017年9月5日、同社のソフトウェア/ハードウェアプラットフォーム「Renesas Synergyプラットフォーム」の最新アップデートを発表した。

 Renesas Synergyプラットフォームは、ソフトウェア、開発環境、スケーラブルなマイクロコントローラファミリーで構成される。同製品を用いることで、IoT(モノのインターネット)向けの機器開発などにおいて、開発期間の短縮や開発/保守に関わる総コストを低減できる。

「Renesas Synergyプラットフォーム」の特長と全体図 「Renesas Synergyプラットフォーム」の特長と全体図(クリックで拡大) 出典:ルネサス エレクトロニクス

 最新版では、Renesas Synergyプラットフォームの「Renesas Synergy Software Package(SSP)」が1.3.0(v1.3.0)にバージョンアップした。

 新バージョンでは、Express LogicのNetX Duo向けNetX Secure Transport Layer Security(TLS)とMessage Queue Telemetry Transport(MQTT)を統合。これにより、エッジからクラウドへのセキュアで効率的な通信が可能になった。ユーザーは送信側と受信側のID認証の他、データの傍受や改ざん防止のためにNetX Secureを展開できる。

 また、SSP v1.3.0のワイヤレス・アプリケーション・フレームワークでは、これまでアドオンで提供していたWi-Fiアプリケーション・フレームワークをSSP本体に統合した。LTEセルラー、Bluetooth low energy(BLE)向けの新しいフレームワークも追加している。また、統一API(Application Programming Interface)を提供することで、製品開発時にさまざまなサプライヤーのRFモジュールの追加・交換が容易に行える。現在普及しているRFモジュールの評価や、特定のRFモジュールの供給状況の変化にも迅速に対応できる。

 さらに今回、120MHzのARM Cortex-M4 CPUコアを搭載した「S5D5」と「S3A6」「S128」の3つのマイクロコントローラグループを追加した。これらのマイクロコントローラグループを用いた評価/開発向けに、S5D5/S3A6ターゲット・ボード・キットとS128開発キットも低価格で提供する。

 SSP v1.3.0は、ルネサスのサイト内の「Renesas Synergy ギャラリー」からダウンロードできる。マイクロコントローラグループや開発キットは、世界各地のルネサス特約店/取扱店から入手可能だ。

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