フランスのダッソー・システムズは、エンタープライズレベルのクラウドサービス分野でのリーダー企業である仏Outscaleの株式の過半数を取得したと発表した。クラウド企業としての地位強化を図る。
フランスのダッソー・システムズ(ダッソー)は2017年6月20日(現地時間)、エンタープライズレベルのクラウドサービス分野でのリーダー企業であるフランスOutscaleの株式の過半数を取得したと発表した。クラウド企業の一員としての地位を強化し、先進的なクラウドソリューションの提供を目指す。
Outscaleは、2010年にフランスで創業。ISO/IEC 27001(2013年版)のセキュリティ認証を取得し、欧米、アジアなど計10拠点のデータセンターを通じて、エンタープライズレベルのクラウドコンピューティングインフラストラクチャサービス(IaaS)を提供している。
同社のクラウドソリューションは、Cisco CMSP Advanced、Intel Cloud Technology、NetApp AltaVaultなどの高い業界標準に認定されている。また、同社が開発したクラウドOS「TINA OS」は、演算、ストレージ、ネットワークなどのクラウドリソースの調整と自動化を行うため、複雑な環境下でもクラウドプラットフォームの展開、管理や可用性の向上を容易に行うことができる。
ダッソーは、Outscaleの設立初期にも投資を行っている。さらに、クラウド版「3Dエクスペリエンスプラットフォーム(3D Experience Platform)」やインダストリーソリューションポートフォリオの管理に、Outscaleのサービスを採用している。
今回の投資によってダッソーは、クラウドリソースやサービスの調節とコントロールを自社で行えるようになる。これによりピーク管理や業界セグメントごとの多様化、新機能の展開などを通じ、オンプレミス、プライベート、ハイブリッドの先進的なクラウドソリューションが提供可能になる。
また、Outscaleのアプローチを活用することで、より多くのユーザーが3Dエクスペリエンスプラットフォームを手頃な価格で利用しやすくなり、活用法を新たに拡大できるとしている。
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