ジャパン・パビリオンのコンセプトは「Create a New World with Japan −Society5.0, Another Perspective−」だ。JETRO 理事の眞銅竜日郎氏は「日本政府が掲げる科学技術計画のキャッチフレーズである『Society 5.0』の実現につながる、日本の技術や製品、サービス、最先端のソリューションを、ドイツならびに世界に発信したい」と語る。
同パビリオンは、3つのゾーンから構成される。1つ目は、一般消費者やオフィス、都市生活向けの商品やサービスを展示する「Life/Office/Society」(67社/団体、ホール4)。2つ目は、エネルギーなどの社会インフラや工場における製造など向けの製品や技術を扱う「Infrastructure/Factory」(35社/団体、ホール12)。そして3つ目は、これら両ゾーンに関わるデバイスや素子、基礎技術を集めた「Element」(16社/団体、ホール4)である。
開催前日となる3月19日の「Welcome Night」には、ドイツ首相のアンゲラ・メルケル氏とともに、パートナー国である日本から首相の安倍晋三氏も出席する。両氏はCeBIT 2017に合わせて首脳会談も行う予定だ。この他、ジャパン・パビリオンでは、日本とドイツの先駆的な連携事例や、IoT(モノのインターネット)を活用した日本の技術やアイデアを紹介する「Japan Summit(ジャパン・サミット)」や、日本の中小企業とドイツ企業のビジネスマッチングを行う「Business Networking(ビジネス・ネットワーキング)」などのイベントを実施する計画だ。
会見では、ジャパン・パビリオンに出展する118社・団体のうち12社が、それぞれ約2分間のショートプレゼンを行った。12社のうち、記者が気になった4社を紹介しよう。
アルファTKG 代表取締役の高木俊郎氏は“中小製造業向けIoTシステム”として販売している「alfaDOCK」をアピール。2次元図面や3D CADデータ、画像ファイル、文書ファイルなどを一括管理できるシステムで、従業員30〜500人の中小製造業向けとなっている。
金子製作所は、リアルタイムで表示できる「多視点裸眼3D内視鏡システム」を発表した。3Dメガネなしで、モニターの前方150度の範囲にいる人々に3D映像を見せることができる。
ソラコム社長の玉川憲氏は、日本と米国で展開しているIoT通信プラットフォーム「SORACOM」を、「CeBIT 2017」に合わせて欧州展開する準備を進めていることを明らかにした。
日本IQPは、プログラムを書かずにIoTアプリケーションを開発できるプラットフォーム「IQP」を発表(右)。IQPは、GEデジタル、IBM、モトローラ、トヨタ自動車、富士通など10数社に採用されているという。
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