フエストは「SFE2017」において、I/O接続技術「IO-Link」関連製品を訴求。日本で強いエアー制御関連技術と組み合わせ、電気とエアーの一括制御を提案した。
ドイツのFestoの日本法人であるFesto Japan(フエスト)は、「第1回スマート工場EXPO(SFE2017)」(2017年1月18〜20日、東京ビッグサイト)において、I/O接続技術「IO-Link」関連製品を訴求。日本で強いエアー制御関連技術と組み合わせ、電気とエアーの一括制御を提案した。
Festoは、インダストリー4.0などのさまざまなプロジェクトにも参画しているドイツの生産財メーカーである。ここ数年は生物の動きや生態を機械に取り入れる「The Bionic Learning Network」という教育プロジェクトの成果などで注目を集めている※)。日本国内ではエアー制御機器などの導入が進んでいるという。
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「SFE2017」では、注目度が高まっている「IO-Link」関連製品を中心に提案を行った。「IO-Link」は、センサーやアクチュエータとの通信のために2013年に「IEC 61131-9」で標準化されたI/O接続技術である。制御データだけでなくデバイス情報、パラメータ、診断データなどを同時に送受信できる点が特徴である※)。スマートファクトリー実現に向けては、多彩なI/O関連機器からの情報取得をどうするかという点が課題となっているが、IO-Linkを活用することで、センサー情報など末端の情報まで簡単に取得可能となる。
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フエストでは、これらのIO-Link対応機器を幅広く用意し、対応コントローラーなどを紹介した。また従来強みを持つ、エアー制御機器とPLCなどの電気制御機器を組み合わせ、1つの制御システムとして運用できる仕組みなどを提案。フエスト パートナービジネスグループ アカウントマネージャーの河本栄之介氏は「インダストリー4.0の1つの理想像は止まらない生産ラインである。その意味でセンサー情報を常に取得可能なIO-Linkは課題解決策の1つとなる」と述べている。
さらに、モジュラー型の生産ラインなども紹介。インダストリー4.0の理想像は「マスカスタマイゼーション」とされている※)が、これを実現するためには柔軟で自律的な生産ラインが必要になる。これはソフトウェアだけでなくハードウェアの面でも対応が必要で、この解決策の1つが工程ごとに自由にライン構成を変えられるモジュラー型の生産ラインである。同社はドイツで、インダストリー4.0のプロジェクトの一環として、モジュラー型生産ラインの開発に関わっており、これらの成果を説明した。
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