日本を第4次産業革命の中心地へ、設立1年となるIoT推進コンソーシアムの現在地 : CEATEC 2016 (3/3 ページ)
IoTセキュリティWGでは、IoTにおけるサイバーセキュリティの確保を目指した取り組みを進めている。具体的には、IoTシステムとサービスなどの提供において、ライフサイクルの段階(方針、分析、設計、構築、運用)ごとに定めた「IoTセキュリティガイドラインver1.0」を策定した※) 。
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具体的には、各段階で以下のような指針を紹介している。
方針 :IoTの性質を考慮した基本方針を定める
分析 :IoTのリスクを認識する
設計 :守るべきものを守る設計を考える
構築 :ネットワーク上での対策を考える
運用 :安全安心な状態を維持し、情報発信と共有を行う
データ流通促進WGでは、分野や産業の壁を越えたデータ流通取引の活性化を目的とし、ユースケースをベースに取引実施に当たる課題やアプローチ方法を整理することで、業界横断的なデータ利活用の土台を作っていくことを目指す。2016年7月にはカメラ画像の利活用に特化した「カメラ画像利活用SWG」を設置し、ガイドブックの作成を行う計画としている。
これらの活動に加えて、2016年10月3日には、米国の「インダストリアル・インターネット・コンソーシアム(IIC)」と「OpenFog Consortium(オープンフォグコンソーシアム)」と提携することで覚書を結んだ※) 。既に協力体制構築を進めているドイツとの関係も含め、日独米の先進団体が連携し、IoT(Internet of Things、モノのインターネット)の価値実現に向けて取り組みを進めていく方針である。
※)関連記事:IoTで新たに日米連携、日独米の協力体制構築へ
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IoTで新たに日米連携、日独米の協力体制構築へ
日本の「IoT推進コンソーシアム」が米国のインダストリアルインターネットコンソーシアムとオープンフォグコンソーシアムと提携することで覚書を結んだ。既に協力体制構築を進めているドイツとの関係も含め、日独米の先進団体が連携し、IoTの価値実現に向けて取り組みを進めていく方針だ。
「ソニーも最初は町工場だった」IoT革新は中小製造業が起こす
米国大手企業が中心となって設立し、現在では世界各国の企業が200社以上参加するインダストリアルインターネットコンソーシアム(IIC)。産業用IoT(IIoT)の社会実装を目指す同グループは何を目指し、どういう取り組みを進めているのだろうか。エグゼクティブディレクターであるリチャード・ソーレイ氏に話を聞いた。
インダストリアルインターネットコンソーシアムが目指すもの
米国のIoT推進団体として注目を集めるインダストリアルインターネットコンソーシアム(IIC)だが、実際にどういう方針で取り組みを進めているのだろうか。日本ナショナルインスツルメンツが開催したユーザーイベント「NIDays 2015」では、クロージングキーノートとして、IoTの産業実装を推進するインダストリアルインターネットコンソーシアム(IIC)の日本代表を務める吉野晃生氏が登壇。IICの取り組みと日本の動きについて紹介した。本稿では、この講演の内容と吉野氏へのインタビューをお送りする。
“地に足の着いた雲”を実現する、「オープンフォグ」日本組織が始動
Fog Computing(フォグコンピューティング)の普及を促進する「OpenFog Consortium」が2015年11月に発足。同団体の初の地域委員会として「Japan Regional Committee」が2016年4月に立ち上がり、活動内容について紹介した。
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第4次産業革命って結局何なの?
製造業の産業構造を大きく変えるといわれている「第4次産業革命」。しかし、そこで語られることは抽象的で、いまいちピンと来ません。本連載では、そうした疑問を解消するため、第4次産業革命で起こることや、必要となることについて分かりやすくお伝えするつもりです。第1回目はそもそもの「第4次産業革命とは何か」を紹介します。
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