転職者の活躍・定着を阻む要因は――「給与」と「職務内容のミスマッチ」キャリアニュース

エン・ジャパンの「入社後活躍研究所」が「転職者の入社後活躍・定着度調査」の結果を発表した。活躍度や定着度については7割が満足と回答。転職者の活躍・定着を阻む要因には、給与への不満や職務内容とのミスマッチが多く挙がった。

» 2016年09月07日 10時00分 公開
[MONOist]

 エン・ジャパンの「入社後活躍研究所」は2016年8月22日、「転職者の入社後活躍・定着度調査」の結果を発表した。

 調査対象は人材サービスを利用して正社員の中途採用を担当し、入社後の活躍・定着状況を把握している人。そのうち927名から有効回答を得た。

 「2年以内に中途採用した正社員の定着度」を尋ねたところ、「100%定着」と回答した人は全体の14%、「80%以上定着」は35%だった。採用経路別に分類すると、「80〜100%定着」が「転職サイト経由」で46%、「エージェント経由」では57%となっている。

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 「2年以内に中途採用した正社員の定着度に関する満足度」は「とても満足している」と「まあ満足している」を合わせて71%となった。「活躍度」については、「とても活躍している」と「まあ活躍している」の回答が合わせて72%となっている。

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中途入社者の活躍・定着を阻む要因は

 中途入社の正社員が活躍・定着しなかった要因を「衛生要因」で見ると、「給与に不満があった」が19.1%でトップとなった。続いて「残業が多かった」(15.5%)、「労働条件(ノルマなど)の厳しさに不満があった」(15.0%)という結果だった。

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 これを従業員規模別に見ると、10名以下の企業で「社会保険、労働保険の適用に不満があった」が9.3%(全体は2.8%)、「深夜手当に不満があった」は7.2%(全体は1.6%)で、全体を大きく上回った。501名以上の企業では、ほとんどのポイントが平均値を上回っており、衛生要因に不満を抱える中途入社者が多いと言えそうだ。

 中途入社者が活躍・定着しなかった要因を「動機付け要因」から見ると、「職務内容が合わなかった」が27.5%で最も多かった。次いで「職場の雰囲気に不満があった」(22.1%)、「事業内容が合わなかった」(21.5%)、「職種が合わなかった」(17.7%)となっている。

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 従業員規模別で見ると、「動機付け要因」の上位を占める職務内容や職種のミスマッチについて、50名以下の企業はポイントが低い傾向にある。また、101〜500名の企業では「事業内容が合わなかった」(29.2%、全体は21.5%)と「社風に不満があった」(21.5%、全体は15.0%)について、全体よりも高い傾向が見られた。

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